遠距離 tr ページ8
ピコン、と配信が始まったことを告げる通知がスマホに入ってきた。
画面を開くと金色の長髪に赤マフラーをした"彼"が。
「(あ、たらこ配信始めてる)」
紫色のアイコンをタップしアプリを起動する。最近はみんながしてる無人島生活のゲームを楽しんでる様子だった。
実は私はこのたらこと付き合っている。
世の中は狭いもので彼が仲良くしている「あろえ」って奴が実は私の幼馴染みで。
そこから仲良くなり2人で遊ぶようになって彼から告白された。もちろん私も好きになっていたし快く了承した。
しかしある問題があった、私は東京に住んでいるが彼はなんと大阪に住んでいるのだ。
会える日は少なく、連絡を取るだけが大体だ。
まぁちゃんとこまめに通話をしたり一緒にオンラインゲームなどはしている。
でもやっぱり会いたくなるのは抑えられない、ネットとリアルではやはり大きな差がある。
声を聞いているとどうしても会って話したくなったり顔を見たいと思う。
今から会いに行ってみようか
そんな考えが浮かぶも迷惑だと思考から排除しようとした。時間はもう10時、今から行けば真夜中に着いてしまうし何より明日は平日だ。
ダメだという考えとは反対にスマホで大阪行きへの夜行バスを調べてしまっていた。
急いで支度をして家を飛び出るとバスターミナルへ走って向かう。早く彼に会いたいという気持ちが先走る
彼の家に着いたのは夜中の1時だった。彼の配信はとっくに終わってしまっている。
ここまで来たのに今更迷惑だの嫌がられるだの不安に襲われる、しかし帰るわけにもいかず恐る恐るチャイムを鳴らした。
流石に寝てしまっているだろうか。
少しの間待っているとドタドタと廊下を走る音共にドアがガチャリと開いた。
「Aっ?!な、なんでここに?!!とりあえず入りな?」
とても不思議そうな彼の顔を見て申し訳ないなと思いながらも招かれた家の中に入る。
『急に来ちゃってごめんね、どうしても会いたくなっちゃって……迷惑、だったよね。』
「そんなことない!俺も、その、会いたいってちょうど思ってたから…///」
照れ臭そうに頬をかきながら微笑まれ胸の奥が暖かくなる。嬉しくて彼を抱き締めると優しく抱きしめ返してくれた。
「でも次からはちゃんと連絡してよ、こんな夜中に女の子一人で歩かせるなんて危ないんだから」
彼の心配はごもっともだ、今度からはちゃんと彼に迎えに来てもらいますか。
229人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「nmmn」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白いアスパラ - めちゃくちゃ好きです!需要しかない…続編更新楽しみです! (2020年5月29日 15時) (レス) id: 72a8b58e62 (このIDを非表示/違反報告)
伯爵(プロフ) - 逆音つらら@ちゃげっ娘。鬱紺色さん» そう言ってもらえて嬉しいです…!!この作品が完成したら続編を作ろうと思います! (2020年5月17日 4時) (レス) id: 3c3807f15d (このIDを非表示/違反報告)
逆音つらら@ちゃげっ娘。鬱紺色(プロフ) - 需要...需要しかないです...ください続編...()毎回毎回楽しませて頂いてるので、ぜひ、無理のない更新頻度でこれからも頑張ってください! (2020年5月17日 2時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
伯爵(プロフ) - 羅忌*ベルーガさん» ほ、ほんとですか?!ありがとうございます…!応援とても嬉しいです! (2020年5月17日 2時) (レス) id: 3c3807f15d (このIDを非表示/違反報告)
羅忌*ベルーガ(プロフ) - いつもほのぼの気分で読ませて頂いております!続編の事なのですが、私は需要あるなって思います!では、更新頑張ってください!! (2020年5月17日 1時) (レス) id: b3da06cea4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:伯爵 x他1人 | 作者ホームページ:今のところはありません
作成日時:2020年4月23日 7時