《限界メンバー》彼らと過ごす日々

朝　kn ページ46

今日は何もない休日、けれどつい平日と同じ時間の朝早くに起きてしまった。

目が冴えているので二度寝する気分にもなれず起き上がってカーテンを開ける。

朝日を部屋に取り込むと、布団がもぞもぞと動きまだ眠そうな彼が頭を出した。

目はほとんど閉じていて起きているのか寝てるのか分からない。

「眩しい〜…ねえカーテン閉めて？まだ寝たい」

まだ起きたくないとだらける彼を起こそうかと迷ったが休日くらいはと遠慮した。

『仕方ないなぁ、朝ご飯出来たら呼ぶからそれまでね』

すぐ甘やかすのは悪い癖かもしれないけど、やったぁなんて喜んで布団の中へともどっていく姿を見るとそんなのどうでもよくなる。

冷蔵庫にあるもので簡単な朝食を作ると彼を起こすために寝室に入った。

『ご飯できたよ、冷めちゃうから早く起きて』

丸くなった布団を揺さぶるが返ってくるのは唸り声ばかりだった。ほんとよく寝るなぁ、かねごんは。

ベッドの端に座り彼の起床を待っていると動き出したのでついに起きるかと期待したが違ったらしい。

腕を伸ばして私の腕を掴むと布団の中へ引き摺り込まれてしまった。

抵抗も出来ずに彼の抱き枕となった私はため息を吐いた。折角ご飯作ったのにこれは食べないだろうな。

「今日はやっぱ二度寝の日にしよう」

そう満足げに呟くとかねごんはまたスヤスヤと眠りについた。そんな彼に抱きつかれたままの私は何も出来ないので仕方なく寝ることにした。

彼といるとこういうことはよくある。まあ予定がない日だっただけマシという感じだ。

温かくて心地よい彼の腕の中で微睡みはじめる。彼のふわふわな髪に手を伸ばせばぐりぐりと頭を押し付けてくるので思わず笑う。

気まぐれなかねごんは猫の様な雰囲気を纏っている。

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