《限界メンバー》彼らと過ごす日々

猛暑　kn ページ24

※現パロです

「あっつ…」

半袖を着ていても汗をかいてしまいそうな程今日は暑い。

つい先日まで春なのに寒いね、なんて会話をしていたというのにいきなり夏のような気温だった。

かねごんは少しでも暑さを凌ごうと冷たい床に寝転がっている。

まだ5月なのに扇風機や冷房をつけるのはなんとなく気が引けて蒸暑い部屋で何もせずに過ごす。

こんな暑いとゲームをする気にもなれずどうしようかと考えているとふとある事を思い出す。

『あ、そうだ。前コンビニでアイス買わなかったっけ？』

唸りながら寝転がっている彼にそう一声掛けると勢いよく起き上がった。

「買った！よく思い出したね、Aさすがだ！」

正直こんなことで褒められたって嬉しくはないが一応ありがとう、と言い冷蔵庫へアイスを取りに行く。

バニラ味の棒アイスを2本取り出すと片方を彼に差し出す。

受け取った彼がビニール袋をぎゅっと握るとパァンと大きな音が部屋に響く。

『びっ、くりしたぁ！やめてよその開け方』

「えーやだ、やめない」

私のお願いを拒否してケラケラと笑う、こういった所を見ると補欠でも限界だということを再認識する。

そんな彼の方を睨みながらアイスを食べ進める、流石にすぐ溶ける訳ではないが急がないと溢れてしまう。

持ち手の方に垂れてくるアイスを舐め取ると彼がこちらをじっと見ていたことに気付いた。

「今の、ちょっとえっちだ」

普段そんなことを言わないのに突然出てきた言葉に驚き顔が赤くなるのを感じる。

しかし照れると弄られるので顔が赤いのは暑さのせいだと言い訳し適当に遇らう。

『かねごんもそんな冗談言えたんだ』

先ほどの恨みも込めて煽り返してやる。すると少し苛ついたのかこちらへ近付き抱き締めてきた。

『暑いから離れてよ』

1人でも暑かったのに2人でくっついていればもっと暑くなるのは当然だ。

そのことに嫌がっても当の本人は気にする事なく離れようとはしなかった。

「いいじゃん偶には」

珍しい。そんなにデレるタイプではないかねごんが遠回しにだが甘えてきた。

仕方ない、今日くらいは許してあげるか。

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