ネクロ ar ページ18
※少し血の表現注意
GTA人狼パロです。
浮かび上がる意識の中で咄嗟に記憶を探ると鮮明に思い出される痛みと熱さに咽せ返る。
そうだ、私は人狼ゲームに参加していたんだ。参加者は私含め8人。
私の役職はイノセントと表示されていて所謂村人サイドであった。
人狼を見つけ出すべく銃を片手にエリア内を探索していたのだがある部屋を開けた瞬間横腹に弾丸で穴を開けられたのだ。
恐怖に苛まれ傷口に手を当てるもそこには何も無かった。まるで怪我なんて最初からしていなかったように
おかしい、今目の前にいるコイツに撃ち抜かれたはずなのに
「今からは俺とおんなじチームだよ」
狂気に満ちたその笑顔に従うしか術はなく、差し出された手を掴み立ち上がる。
手に持っていた機械からこいつはネクロマンサーだ。死人を生き返らせるという何とも非道な役職だが、まあサイコパスである彼には丁度いいのかもしれない。
陣営を変えられてしまった私は仕方なく元味方の場所へと向かう。
ハンドガンを構えながら恐る恐る廊下を進んでいき、先程まで味方が集まっていた広間へと到着する。
中の様子を伺うために扉に耳を当てると怒鳴り声や味方同士を煽る声が聞こえてきた。
「まだ人外見つかんねえの!?絶対この中に1匹紛れてるから!!」
「あーあ、探偵さんが無能だから見つからねえんじゃねえの?」
「あ?お前人外なんじゃねえの??」
いつ自分が穀されてしまうかも分からないというのに呑気に騒いでる場合なのか。
しかしこちら側としてはちょうどいい。このまま突っ切れば私1人は犠牲になるかもしれないが陣営としては勝てる。
そう考えドアノブに手をかけたところ彼に止められた
「普通に倒しても面白くないでしょ。まあ見ててよ」
ドアを少しだけ隙間を作るとグレネードのピンを抜き部屋に滑り込ませる。
事を察した私は彼と共に爆破の範囲を逃れるため後方に下がり耳を塞ぐ。
数秒後、凄まじい爆音と吹き飛びそうになるほどの爆風がすると目の前には勝利の文字が。
彼は悪戯が成功した子供のように大笑いしはじめた。
「あはっあはは!!俺らの勝ちだね!!!」
あぁ、彼がゲラサイコなんて呼ばれてる理由を理解したかもしれない。
疲れがどっときてその場に座り込む。やっと終わったと溜息を吐いていると彼はこちらを向いて微笑んでいた。
『なに、どうしたの?』
「いーや。なんもないよ」
その笑顔の下には私への想いが隠されてたなんて知る筈もなかった。
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白いアスパラ - めちゃくちゃ好きです!需要しかない…続編更新楽しみです! (2020年5月29日 15時) (レス) id: 72a8b58e62 (このIDを非表示/違反報告)
伯爵(プロフ) - 逆音つらら@ちゃげっ娘。鬱紺色さん» そう言ってもらえて嬉しいです…!!この作品が完成したら続編を作ろうと思います! (2020年5月17日 4時) (レス) id: 3c3807f15d (このIDを非表示/違反報告)
逆音つらら@ちゃげっ娘。鬱紺色(プロフ) - 需要...需要しかないです...ください続編...()毎回毎回楽しませて頂いてるので、ぜひ、無理のない更新頻度でこれからも頑張ってください! (2020年5月17日 2時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
伯爵(プロフ) - 羅忌*ベルーガさん» ほ、ほんとですか?!ありがとうございます…!応援とても嬉しいです! (2020年5月17日 2時) (レス) id: 3c3807f15d (このIDを非表示/違反報告)
羅忌*ベルーガ(プロフ) - いつもほのぼの気分で読ませて頂いております!続編の事なのですが、私は需要あるなって思います!では、更新頑張ってください!! (2020年5月17日 1時) (レス) id: b3da06cea4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伯爵 x他1人 | 作者ホームページ:今のところはありません
作成日時:2020年4月23日 7時