《限界メンバー》彼らと過ごす日々

記憶　続き　gn ページ17

前回の続きです！

痛む身体を無理やり動かし病院の出口へと向かう。彼のことだけは諦めちゃダメなんだ。

『げんぴょん！！待って！！！！』

彼の後ろ姿に出せる限りの大声で叫ぶ。その反動に痛みが全身を襲い倒れかけた。

しかし床にはぶつからず、間一髪で彼が支えてくれたようだ。

「俺のこと知らないんでしょ…？なんで追ってきたの」

困惑の中に喜びが混じった表情で私の顔を覗き込む。

『貴方の涙を見ると胸が苦しいの。離れちゃうと寂しくて仕方がなくてそばにいて欲しくなるの。』

覚えてない癖にそばにいて欲しいなんて図々しいかもしれない。それでも願わずにはいられない。

誰かは分からない、まだ思い出した訳でもない。けど大切な人ということだけは私の全てで感じてる。

『覚えてないから思い出させて欲しいの。分からない筈の貴方が大切だって思ってるから。』

彼に抱きつき泣きながら懇願する。私の側に貴方がいないとおかしくなってしまいそうだから。

「…いいよ。絶対俺のこと思い出させるから。」

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