わかっちゃった ページ9
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今日は土曜日。学校も早く終わって、お昼は家で食べることになっている。
まあさっきまで学校だったのもあり、あまり豪華なものは時間的に作れない。
そのため、必然的に若干質素なものになるのが悲しい。
「どこが質素なんだ…」
「えっ？」
環くんが指差したのは１つの大皿。
それが食卓の中心に置いてあり、それ以外には味噌汁に白飯がある。
普通に見れば本当に質素だ。でも環くんが言いたいのはきっと違う。
目を伏せながらぐっと右手を握りしめ、重々しく口を開いた。
「…どこからどう見てもチンアナゴ……
食べたら死にそうだ…怖い…ジャガイモにしてくれ…！」
「ごめん無理」
大皿に乗っていたのは、チンアナゴの天ぷらだった。
長い胴体はご丁寧に切り分けられ、頭の部分も可愛く曲がったままになっている。
大皿の横には、食塩、それにソースが置かれている。食べる気満々だ。
環くんは「わかる…わかるんだ…わかってしまった…」とブツブツ繰り返している。
「分かっていないから食べられていたものの…
分かるんだよ…分かっちゃったら無理じゃないか…！」
ちょっとしつこいので、そろそろ無理やり座らせることにした。
箸を持つことすら躊躇しているのを無視して手を合わせる。
「いっただっきます」「…いただきたくない……」
「はい環くん目閉じてね」
私は環くんにそう伝えると一旦たち上がって、向かいの環くんの席の横に立った。環くんに腕で目隠しする。
くちあけて、と促すと、渋々少しだけ開ける。ちょっとかわいい。
塩派かソース派か聞くと、塩派と返ってきた。ぱらりと食塩をまぶし、自席から持ってきた私の箸を使って天ぷらを持ち上げる。
「いく……ふひっ、よ、ふふ」
笑いが漏れ出してしまうレベルには面白かった。あーんと声に出して、天ぷらを口に突っ込む。
環くんもちっちゃくあーんと言っていたのを聞き逃しはしないよ。( )
もぐもぐ、と口を動かす。ごくりとそれを飲み込んで、彼は一言しゃべった。
「……………おいしい」
「まじか」
その後２人で昼ごはんを平らげ、ミリオくんを家に招いた。
「環、今日の昼は何食わされたの！？！」
「食わせたみたいじゃないですかその言い方！！」
「…いや、実際食わせたでしょ、最初。チンアナゴたべた」
「HAHAHA！！！！何それ！！！！！俺も食いたかった！！！！」
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宮垣 - 天喰くん可愛い。けどナメクジって確か寄生虫ヤバいんじゃ… (2018年2月24日 21時) (
レス) id: e5668725a2 (このIDを非表示/違反報告)
水仙(プロフ) - 天喰くん可愛いwそして主人公食料調達すごすぎw (2017年12月7日 22時) (レス) id: 2af43545d8 (このIDを非表示/違反報告)
谺(こだま) - 天喰さんがわいい (2017年11月21日 16時) (レス) id: cb3a1973eb (このIDを非表示/違反報告)
ミルクココア - 天喰君可愛いです!めっちゃ楽しみにしてマス! (2017年10月14日 22時) (レス) id: 4473a635a2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクココア - 面白いです!続編もものすごくいいです!頑張って下さい！ (2017年10月14日 22時) (レス) id: 4473a635a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のの | 作成日時：2017年7月27日 20時
