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やっぱり ページ17




お風呂から上がって、脱衣所で頭をタオルでごしごしとふく。
きゅっと髪を絞るようにタオルを押し付ければ、じわり、水が広がる感覚。ちょっとだけこれが好きだ。

ふう、と一つ息をつく。その時にドアの向こうから聞こえた笑い声に顔を上げた。
その後も話し声は続いているようで、たぶんAは電話をしているのかと予想する。

ガラリと脱衣所の引き戸を開け、髪を拭きながらソファに腰をかけた。


リビングに入った瞬間にAはこっちを見て小さく笑顔で手を振ってくれたが、また電話相手との話を再開した。心なしかその相手の声を聞いたことがある気がする。

再開したと思えばすぐに「じゃあ今日はもう…ちょっとね、うん、ありがと」と話す声に移った。
バイバイと電話の向こうには見えないのに満面の笑みを浮かべた後にぽちりと画面を押していた。きっと電話を切ったのだろう。

携帯をカタリと食卓に置いた瞬間、
立ち上がったAはすたすたと自分の隣へと近づいてきた。

「環くん、けがは?」
「大丈夫」

Aは割れろ!と呟きながら足についたしゃぼん玉にチョップをかました。
ぱちんと音を立てて泡が割れる。

早く治るといいねぇなんて隣で笑う彼女の頭をいつもみたいにわしゃっと撫でる。
その心地よさそうに笑う顔が可愛くてたまらない。

思わず緩んでしまっていた頰を見てAが目を見開いた。「環くん笑った…!」と呟いては頰を赤く染めている。

「環くんかわいい………」
「それは…あんまりうれしくない」

「環くん、ちょうちょみたい!」
「蝶は好きだけど俺は蝶じゃない……」

顎に手を当てて首をかしげる彼女と目があった。

「えー、したら環くんかっこいい?」


「…………っ、うん、それは、嬉しい、かも」

予想外の返答に耳が熱くなった。きっと風呂上がりだからそれはバレてないと思う。

良かったぁなんて言って目線をテレビに移すAを見て少し考えた。

俺はたぶん、波動さんにかっこいいって言われても多分そんなに嬉しくならない。
これはAだからなのか?きっとそうだ。
目線をテレビに戻す。

ミリオの言葉が蘇る。


『きっとそのうちわかるよ!』



___たぶん俺は、Aのことを好きになってしまったのかもしれない。







「天喰くん勝手に何言ってんのねえ!!なんなの!!!ちょっと!!!!」


なんだかんだ→←ひさびさ



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宮垣 - 天喰くん可愛い。けどナメクジって確か寄生虫ヤバいんじゃ… (2018年2月24日 21時) (レス) id: e5668725a2 (このIDを非表示/違反報告)
水仙(プロフ) - 天喰くん可愛いwそして主人公食料調達すごすぎw (2017年12月7日 22時) (レス) id: 2af43545d8 (このIDを非表示/違反報告)
谺(こだま) - 天喰さんがわいい (2017年11月21日 16時) (レス) id: cb3a1973eb (このIDを非表示/違反報告)
ミルクココア - 天喰君可愛いです!めっちゃ楽しみにしてマス! (2017年10月14日 22時) (レス) id: 4473a635a2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクココア - 面白いです!続編もものすごくいいです!頑張って下さい! (2017年10月14日 22時) (レス) id: 4473a635a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のの | 作成日時:2017年7月27日 20時

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