あさ ページ11
．
ばさり、と布団が剥がされた。
とたんにフワッと、春らしい涼しげな風が吹く。
「A、起きて」
「んん……むり」
「むりじゃない」
ゴシゴシと目をこすり、ぺちんと両頬をたたく。
渋々まぶたが開かれると、そこにはまだスウェットを着ている環くんがいた。
「ん…おはよう、たまきくん」
「…おそよう」
もう9時だよ、という声を聞いて、目が一気に覚めた。
いきなり起き上がる私に環くんはビクッという音が聞こえるくらいに驚いている。
「ミリオくんはっ？」
「帰っちゃったよ」
「えー…」
バイバイしたかった、と少ししょぼくれれば、
なんだかむすっとした顔をしている環くんがまだ畳まれていない私の敷布団の上に座った。
掛け布団を畳みながら環くんは言う。
「Aさ、その…ミリオのこと好きなの？」
「え。好きだよ。え？」
どういう意味？と首をかしげた時の環くんの反応を見て、
あ、その好きじゃなかった、と心の中でツッコミが入った。
「恋愛の好きじゃないよ！違う違う」
そう言いながら両手を顔の前でブンブン振れば、
環くんはとっても柔らかい表情をして、ぽすんと畳んだ掛け布団を床に置いた。
そっか、と一言だけ言って私の手を引いて一緒に立ち上がった。敷布団は私が畳む。
「環くんもすきだからね？」
畳みながら、ほっそりと聞こえないくらいの声で言った。
なんでかわからないが、照れてしまう自分がいたことに驚く。
２人で無言のまま布団を押し入れに戻す。
頭をわしゃりと撫でられ、思わず顔を上げる。
「俺も好きだよ」
「…ふふ」
だって、血は繋がってなくてもいとこだから。
さあ、朝ごはんを作ろう。
．
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宮垣 - 天喰くん可愛い。けどナメクジって確か寄生虫ヤバいんじゃ… (2018年2月24日 21時) (
レス) id: e5668725a2 (このIDを非表示/違反報告)
水仙(プロフ) - 天喰くん可愛いwそして主人公食料調達すごすぎw (2017年12月7日 22時) (レス) id: 2af43545d8 (このIDを非表示/違反報告)
谺(こだま) - 天喰さんがわいい (2017年11月21日 16時) (レス) id: cb3a1973eb (このIDを非表示/違反報告)
ミルクココア - 天喰君可愛いです!めっちゃ楽しみにしてマス! (2017年10月14日 22時) (レス) id: 4473a635a2 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクココア - 面白いです!続編もものすごくいいです!頑張って下さい！ (2017年10月14日 22時) (レス) id: 4473a635a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のの | 作成日時：2017年7月27日 20時
