もうすぐ付き合う2人の話【宮侑】

episode 10：メッセージ ページ11

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結局、侑くんは私を家の前までしっかり送り届けてくれた。近くまでで良いと言っても｢あかん！｣の一点張りで、家に着いても私が中に入るまで見張っていた。


家に入ってから急いで窓の外を見ると、来た道を戻らずに帰路につく侑くんを見て、遠回りじゃないと言っていたのは嘘じゃなく良かったと安堵する。





『あ、お礼言お』





交換したばかりの侑くんのアイコンをタップする。





今日はお疲れ様でした、バレーしてる侑くん、ほんまにかっこよかった!
それと、家まで送ってくれてありがとう!侑くん優しいんやね





簡潔なメッセージと、お気に入りのスタンプを1つ送った。


トン、と机にスマホを置いて今日の試合を思い出す。試合中の侑くんの表情とプレーに、私は夢中になった。


＿＿連絡先、聞けてよかった。


ほっと胸を撫で下ろす。すると、スマホが軽く振動した。画面に表情された通知を見て、思わず私の目は丸くなる。





侑こちらこそ応援来てくれてありがとう!
2階の手摺を超握って、前のめりで応援しとるAちゃん、えらいかわいかったで笑
送るのは当然やし気にせんでええけど、俺が優しいのはAちゃんにだけな





『ひえ、』





動揺して思わずスマホを落としそうになってしまった。


侑くんにかわええって言われた……！？


思わず両手でスマホをぎゅっと握りしめ、侑くんからの返信の文を何度も眺める。





『私だけに優しいとか、侑くん、思わせぶりや……』





かあ、と熱い頬を抑えてそう呟く。


＿＿私、侑くんのこと好きになってしもた。


そう自覚してしまった私は小さく溜息をついて、うう〜、と机に項垂れた。





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侑｢おおおお、送ってもうたあ……｣

治｢ええやん｣

侑｢キモない？女慣れしとるとか思われたらどないしよ、やっぱもっと控えめな方が良かったんかな……いやでもどんどん責めんと気付かれへん気ィするし、｣

治｢喧しいわ、ほんま……今のお前のこと動画に撮ってAちゃんに見せたろか｣

侑｢やめえやアホ！！｣





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