【刀剣乱舞】来派のお色気刀剣女士 伍。

ひゃくはちじゅうろく。 ページ28

咲 「はぁっ……、はぁっ……！」






　私は、暗い道を走っている。

　あの女を助けに明石が来たことが分かった瞬間、私は密かに作っていた政府の本部に繋がる隠し通路へと向かった。



　……くそ、やっぱり助け出されるのかよ。




　思い通りに行かない。

　本当なら、鶴丸や髭切たちが全員食い止めて、あの女に「誰も助けに来ないんだよ」って言って、絶望を味合わせてやろうと思ったのに……。
　それであの女が堕ちて、仲間たちに刃を振るって、でも戦力差は拡大で、最終的にあの女は助けに来てくれると信じていた仲間に斬り殺される、こういうシナリオだったのよ。



　
　あぁもう！！ 考えただけでムカついてきた。＿＿＿でも良いの、結局、あの女は消えることになるんだから。

　あの女どころか、A国華という存在が消えることになるわ……！！









咲 「早く、早く行かなきゃっ！」









　ふとした瞬間に、私の狙いがバレることだって考えられる。
　霊力が高い私でも、流石に極めた短刀たちとはスピードの差がありすぎる。今のうちに、稼げる分だけ稼いだ、一刻も早く、A国華を折る。




　それだけの思いで走り続けて、私は本部に侵入することに成功した。
　本部の中は手薄になってるといっても、政府直属の刀剣男士が徘徊している、しかも防犯カメラとか防犯対策はバッチリ。




　ここは慎重に…………、いや突っ切るわ。





　この時のために用意してきた呪具は軽く１０を越える。
　元々私は逮捕覚悟であの女をさらって、本部に侵入して、あの女の本霊を折ろうとしている。

　A国華を消す、それだけよ。


　

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