【刀剣乱舞】来派のお色気刀剣女士参。 (ページ15)

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きゅうじゅうよん。ページ15

咲「私はぁ……皆さんの手伝いをしてあげようと思ってここに居るんです！

Aさんはどうなんですかぁ？」

A 「私は見に来ただけよ？ただ、見に来て正解だったわね。皆の作業の邪魔をしてしまう人がいたんだもの。」

それに、「してあげよう」って、何から目線で言っているのかしら。

しかも汚れ仕事はやらず、誰かに話しかけては愛想を振りまくばかり。大体失敗しているみたいだけど。

咲「……そう、ですね。わたし、いっつも鈍臭くて何をやっても失敗してしまうんです……。

……失礼します。」

泣きそうな顔をして、見習いは用意された部屋に向かうのか、廊下を走り去っていった。

凄く言っていることが滅茶苦茶だったわね。鈍臭いと仕事をやらないのは全くもって関係のないことでしょう。

はぁ、と小さく溜息を吐くと、小夜くんが私の服をくいくいっと引っ張った。

A 「小夜くん、どうしたの？」

小夜「あの人、気を付けた方が良いです……。

Aさんと喋っている時、少しだけど黒い霧みたいなものがAさんに纏わり付いてました……。」

国俊の次は私を洗脳しようとしたのかしら。

いえ、きっと見習いは私にというより女士に興味がないというか嫌悪感を抱いているひと。
洗脳、というより体内を蝕む毒のようなもの、と考えておいた方が良いかも。

小夜くん、と言いかけたところで少し焦ったような顔をした国行が言葉を被せた。

明石「小夜はん、それほんまですか？」

小夜「はい、でもAさんの神気の方が強かったんだと思います、すぐ消えてましたよ。」

小夜くんの言葉に、安堵の溜息をついた国行は、私の頭にぽん、と手を置いた。

突然のことに固まる私に

明石「次は自分も。」

とだけ言って、畑仕事に戻っていった。

…………次が無いように、見習いには過ごしてもらいたいけど。

その後畑を後にした私たちは、稽古場に戻りひたすら竹刀を振った。