さんびゃくろくじゅうろく。 ページ9
明石 「えろうすんませんなぁ！」
脇差 「グォオｯ、ガァ……！」
ぶんっ、と勢いよく振った一太刀で、脇差が縦に割れる。そのままぐしゃっと地面に倒れ、そして灰になって空へと舞っていった。自分は早急に刀を鞘にしまうと、胸から腹にかけて斬られているAを抱き上げた。
痛々しい傷からは、どくどくと血が流れていて、今にも血が無くなってしまうんやないかと思える程に、Aの顔は青ざめていた。
自分は着ていた衣服を脱ぐと、包帯状になるように破き、Aの傷口を強く押しながら巻き始めた。応急処置にもならんような手当、早いとこ本丸に帰還したいところ、けれど、部隊長の古今はんがおらんと帰城することが出来へん。
自分の腕の中で気絶しているA。付喪神故に怪我で死ぬことは無いが、普通に痛いもんは痛い。こんな重傷、一体手入れに何時間掛かることか……。
明石 「最近、ようさん怪我しますなぁ……」
以前も咲はんに手入れされていたような気もする。あの時も、Aは重傷だった筈や。こんな因果あって欲しくはないけど、Aは出陣すると他の方々よりも高確率で大怪我を負ってくることが多い。Aはよう狙われる、いつしか主はんがそう言っとった。
敵の遠距離攻撃は何かとAに向かってくるし、所謂高速槍と言われる奴らは、高確率でAを狙ってくる。
……それがAが持つ伝承故なのか、自分には見当もつかんけど。
自分は腕の中でぐったりとするAをぎゅっと力強く抱き締めて、早く古今はんが此処に到着するのを待った。
＊＊＊
古今 「明石国行！A国華は……っな、」
燭台切 「なんて酷い怪我だ！古今さん、すぐに本丸にゲートを開けるよう連絡を！それから手入れ部屋の準備をしてもらって！」
古今 「っ分かりました！」
古今はんが慌ただしく端末を操作し始める。機械的な音が数秒間鳴った後、本丸と連絡が繋がる。あちらで電話を取ったのは鶴丸はん。彼は古今はんからの連絡を聞くなり電話をほっぽってゲートを開けに行きはった。
明石 「あともう少しの辛抱や、A……。」
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まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 華音さん» ひぇ……本当いつもありがとうございます！こう言ってはなんですが凄く助かります笑(いつもすみません)更新頑張ります！ (2020年7月1日 20時) (
レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんにちわ( ´ ▽ ` )お久し振りです。早速最新話読ませて頂きました♪ですが最後の辺りで文章に誤字が御座いましたので^^;御報告を致します。誤「白夜さんが変え出てくる」→正「白夜さんが帰って来るのは」ですね☆それでは次のお話を楽しみにしております(*^^*) (2020年6月30日 14時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Ａ | 作成日時：2020年6月16日 23時
