さんびゃくきゅうじゅうさん。 ページ36
A 「……私、一人で。」
その瞬間、ブワッと桜が周りを舞った。
＊＊＊
皆が寝静まった深夜二時頃に、私は行動を開始した。布団の中に隠し持っていた戦装束を手に持って、厠に行くフリをして部屋から出る。そのまま一旦は厠に向かい、そこで戦装束に着替えた。
寝巻きは先に洗濯機に入れさせてもらって、私は時空転移装置がある庭の中央付近に足を運ぶ。
時代、日付、場所……、今まで何回もやって来た様にダイヤルを回す。行きましょう、と転移ボタンを押そうとした瞬間、ピタリと手を止める。
こっちの朝までに、帰って来れるのかしら。本丸と向こうでは時間の流れが違うとは言え、もしも敵と遭遇したりなんかして、帰りが遅くなってしまったら……、結局皆に心配を掛けさせてしまうかもしれない。
せめて、置き手紙くらいは書いておこうかしら。
A 「紙と筆……は無いから、木の棒で地面にでも書いときましょ。えーっとこういう時は、何て書くのが正解だったかしら……？あぁ思い出したわ！」
『探さないで下さい 国華』
A 「よし、これでバッチリね！」
(注意:彼女は真面目にやっています)
木の棒を文字の横に置いて、私は転移装置を作動させた。フワッと桜の花弁が舞い上がって、徐々にそれらは桜吹雪となって私を包んだ。
桜吹雪の中、私はくるっと装置に背を向けて本丸の方に向き直った。勝手なことをしてごめんなさい、という謝罪と、ちゃんと朝には帰ってくるから、という決意を心に、私は本丸から姿を消した。
同田貫 「うっし、深夜の筋トレ完了……ってなんだ、アレ」
次郎 「いやあ〜月を見ながらの一人酒も中々に良いもんだ……っておよよ？」
同田貫/次郎 「「Aが家出した/しちゃったあ！！！」」
まさか、深夜の本丸で行動している人が二人もいたとは……。そういうことは、先に言っておいて貰わないと困っちゃうわ、ってね。
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まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 華音さん» ひぇ……本当いつもありがとうございます！こう言ってはなんですが凄く助かります笑(いつもすみません)更新頑張ります！ (2020年7月1日 20時) (
レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんにちわ( ´ ▽ ` )お久し振りです。早速最新話読ませて頂きました♪ですが最後の辺りで文章に誤字が御座いましたので^^;御報告を致します。誤「白夜さんが変え出てくる」→正「白夜さんが帰って来るのは」ですね☆それでは次のお話を楽しみにしております(*^^*) (2020年6月30日 14時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Ａ | 作成日時：2020年6月16日 23時
