さんびゃくはちじゅうきゅう。 ページ32
A 「もー、何で咲さんが泣きそうになってるのよぉ」
咲 「だっで、だっでぇ……！」
泣きそうって言うか、もう泣いてるわね。ズビッと鼻を啜る咲さんにティッシュを手渡す。彼女はそれで鼻を噛むと、「あ"りがどうございまず」と大分枯れてる声で私に礼を言った。
私は咲さんが泣き止むのを待ちながら、過去の思い出に浸っていた。
そうそう、長年に渡って奪われて来た私だけれど、一度たりとて女性が持ち主になったことが無かったの。
色んな男性が私が原因で惑わされる中、女性だけは何も無かったのよね。それどころか、たかが刀に夢中になる男に怒ってたり、呆れてたりとか……、
A 「なんか、変な感じね。」
咲 「どうかしましたか？」
A 「何でもな……くはないけど大丈夫よ、大したことじゃないから。」
咲 「ぁ、そうですか。」
A 「ええ。それはそうと、ちょっと気になってたことがあるんだけど。」
咲 「なんですか？」
A 「どうして、私の過去を知りたがったの？」
咲 「…………」
あ、固まったわね。
カチン、という効果音が付きそうな程分かりやすく固まった咲さん。まあなんとなく理由は分かってるんだけど、やっぱり本人に聞いた方が良いじゃない？
咲さんの顔の前でおーいと手を振る。数秒間続けていると、「ハッ」という声を上げて咲さんがまた動き始めた。
A 「多分主さまのご指示だと思うんだけど、その指示が出た理由が知りたいの。私が何処かで、主さまを不安にさせる様な行動をしたんじゃないか、って思って。」
咲 「え、えーっと……、」
咲 「あのですねぇ……、」
明らかに言葉に詰まってるわ。きっと彼女のことだから、“この事をAさんに言って大丈夫なのかな”とか不安に思ってるんじゃないかしら。
相手を思いやることは勿論大事だけれど、偶にはガツンと行くことも必要になってくるわ。さぁどんと来なさい、咲さん！
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まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士A(プロフ) - 華音さん» ひぇ……本当いつもありがとうございます！こう言ってはなんですが凄く助かります笑(いつもすみません)更新頑張ります！ (2020年7月1日 20時) (
レス) id: 8464144616 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - こんにちわ( ´ ▽ ` )お久し振りです。早速最新話読ませて頂きました♪ですが最後の辺りで文章に誤字が御座いましたので^^;御報告を致します。誤「白夜さんが変え出てくる」→正「白夜さんが帰って来るのは」ですね☆それでは次のお話を楽しみにしております(*^^*) (2020年6月30日 14時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぴおろごん@通りすがりの黒魔道士Ａ | 作成日時：2020年6月16日 23時
