【刀剣乱舞】 来派のお色気刀剣女士 番外編 弐。

参 ページ36

国俊 「すげー、でけー！！！」

蛍 「おっきぃ……！」




　大きなショッピングモールの姿を車の窓越しに見つけた二人は、目をキラキラと輝かせていた。
　年相応なその反応に、車を運転している国行、助手席に座る私は、顔を見合わせてクスリと笑った。





・






国俊 「母さん父さんはやくっ！」

国行 「そんな急がんでも、店は逃げへんて……。」





　国行の服をくいくいっと引っ張り中へ連れ込む国俊。私が抱いている蛍も、腕をパタパタさせていて、どれだけこのショッピングモールに興奮しているかが伝わってきた。

　さっきネットで調べたところによると、此処には室内型巨大アスレチックがあるみたいで、この話を聞いたあの運動が大好きな国俊が、国行を引っ張り連行しているのだ。


　
　それからスイーツ屋さん、レストランも豊富で、映画館は勿論、ゲームセンターに本屋など、まぁ盛りだくさんな所です。






国俊 「うおおおぉぉぉ、アスレチックってあれかな？！」






　不意に国俊が足を止め、前方をビシッと指で差す。

　ネットで区切られているそこには、四階と同じくらいの高さで、大きなアスレチックが幾つも並んでいた。



　国俊が国行から手を離し、タッタッタと軽やかに走る。
　「危ないわよ」と注意しようとしたそのとき、国俊が女性とぶつかりそうに……、あっ！と思ったその時、国俊がぴょんっと飛び退き、なんとかぶつかることを避けた。



　


国行 「こら国俊。危ないから走ったらあかんやろ。すいません、うちの国俊が。」

国俊 「ウッ、ごめんなさい。」

女性 「あらあら良いのよ。気にしないで頂戴。」





　女性はそう言って、軽く手を振って行ってしまった。

　私は女性とすれ違う瞬間頭を下げて、国俊の元へと向かった。
　注意は国行がしてくれたから「次から気を付けようね。」と頭を撫でた。




　「気を付けます！」と敬礼付きで宣言した国俊に、やっぱうちの子天使……と顔を抑えた。

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