【ハイキュー】彼を守るための秘密ごと３【及川徹】

秘密４９ ページ12

及川side


次の日。部活が終わって、病院へ向かう。




何か買ってやろうと思い、途中でコンビニに入る。




学生店員にいらっしゃいませと言われ、少しばかり優越感を抱いた。




…んー、何がいいだろう？




そんなに食べられないだろうし、無難にプリンにするか。




食べなかったら俺がもらっちゃおうとかくだらないことを考えつつ会計をすませた。




レジ袋を片手にまた俺は病院に足を向ける。




少しでも早くAに会いたくて早足になるのは仕方ないよね。




明るいライトがついた病院につき、中に入ると看護士さんにぺこりと頭を下げる。




いつも通り歩いて。


いつも通りの時間帯で。


いつも通り病室に向かったのに。




Aの病室の近くまで来たとき。




ただただ、あ然とレジ袋に入ったプリンを落とした。




何もかもがスローに見えて、息が止まった。




俺の目の前には慌ただしくAの病室に出入りする医者と看護士。




病室からベッドで運び出されるAの姿と泣きながらAを呼ぶ堅治くんの姿。




「A…？」




「おい…かっ…わさんっ…！」




泣きながら俺の服にしがみついた堅治くんは本当に本当に苦しそうだった。




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