三十言目. 冗談だって言われました ページ31
放課後のことだった
『あのさ・・・私、大神のこと好きなんだよね』
唐突では無かった
そういう予感はしていた
放課後の片づけ、真昼君達を待つ間だけでもしようと思って
残っていたのだが、ついでに私もと彼女が教室へ入って来たのだ
ドアの外で彼女の友人がニヤニヤしていたので
なんとなく予想はしていたけどさ・・・
彼女は顔を赤らめ、俺から視線を外している
・・・どうしよっか
真昼君との待ち合わせまであと少し
それまでに、彼女に返事をしてしまおう
貴「ごめん、俺さ・・・好きな人がいるんだ」
とても便利な断り方
それは、どうしようもないという答えを突きつけること
俺がよくやる手だ
『そ、そうなんだ・・・ごめんね、私知らなくて・・・あの』
貴「友達でいよう」
友達だったのかもわからないけど・・・
彼女はコクリと首を縦に振る
ニコリと笑えば彼女は涙を流し、鞄を取って
いそいそと教室を出た
教室にポツリ残された俺は、窓の外を見る
赤くなった空にオレンジ色の雲が浮いている
虎「また告られたのかー？」
貴「まぁな」
桜「いやぁ、モテる男は違いますねぇ？」
綿貫君は顔にこそ出していないが、目が気まずそうに泳ぐ
貴「じゃあ、帰るかー」
ぐん、と背伸びをすればボキボキと背中が音を鳴る
俺もカバンをつかんで、教室を出た
虎「それより！！Aって好きな人いたの！？」
どうやらさっきの会話を聞いていたらしい
この様子だと最初から最後まで・・・ってところかな？
教室から離れて、もう帰り道を歩いているから
彼女はいないだろう
いたとしても、フラれたのには変わりないしな
貴「いないよ、ただ断るのはかわいそうだからさ・・・
なんとなく？言ってるだけだよ」
虎「えー、そうなの？じゃあ今後も付き合う予定はない？」
貴「無いね」
それが吸血鬼であれ狼女であっても
俺は付き合う気はない
龍「でも、もったいねーよな。Aってそこそこ
顔がいいからさ」
貴「そこそこってなんだよ、俺はちょーイケメンだろ？」
龍「いや、そうでもねーよ？」
龍征君にとどめを刺されたところで
分かれ道がやってきた
貴「じゃあ、俺はもう家に帰るわー」
真「えっ！？」
真昼君がやけに驚いているけど、今日も俺が泊まると
思っていたのだろうか？
貴「また後で電話するからさ、寂しがるなよー」
ひらひら、と手を振って俺は家へ帰った
三十一言目. アレは全て嘘ですか？→←二十九言目. 何もしたくないなぁ
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駄天使 - コメント返しありがとうございます！無理はしないでくださいね！ (2016年10月10日 0時) (
レス) id: a5106845e0 (このIDを非表示/違反報告)
狼森犬歯(プロフ) - 駄天使さん» コメントありがとうございます！！そうですね、繋げてます・・・本編となるべく意味をつなげられるようにしていますがあまり気にしなくても大丈夫です！！まさか、気づいてもらえると思っていなかったのでうれしいです！！これからもよろしくお願いします。 (2016年10月9日 17時) (レス) id: e17c30f3fa (このIDを非表示/違反報告)
駄天使 - 面白いです！次回楽しみです。 質問なんですが、話の番号みたいなのって全部一緒に読むと一つの言葉になるようにつけてたりしますか？ちょっと気になったので。 (2016年10月8日 23時) (レス) id: a5106845e0 (このIDを非表示/違反報告)
狼森犬歯(プロフ) - ひめゆりさん» コメントありがとうございます！！頑張ります！！ (2016年7月25日 13時) (レス) id: 2a9ee0d896 (このIDを非表示/違反報告)
ひめゆり - 面白いです！応援してます！更新頑張って下さい！(ノ´∀｀*) (2016年7月25日 0時) (レス) id: 679f7594a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狼森 | 作成日時：2016年4月12日 17時
