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熱と体温 Keizi Akaasi ver.2 ページ16

ー赤葦京治 2



風邪をひきました。




俺じゃなくて、Aが。






「ごめんねー…赤葦」




赤葦「ほんとですよ、A」





「っ…ごほっ…」







俺は、そっと背中をさすった。






風邪だなんて、俺にうつして治してください。






そのままいっそ、俺を侵してください。







「赤葦…」






赤葦「水でも、飲みますか」




「うん」







コップを手渡そうとして、気づく。







手が、震えている。





赤葦「口を開けてください」





「うん?」






言われた通りに口を開いた、A。





俺は口に水を含んでー






「ーっん」




赤葦「…っ、飲めましたね」









素早くAの中に流し込んだ。







結構どさくさに紛れて。





「赤葦…」






赤葦「あ、冷えピタ変えますか」






「んー…」






眠いのか、怠いのか。






目をゴシゴシと擦った。







そのまま髪をかきあげた。







…色っぽい、やばい。






「赤葦」






赤葦「はい」






「赤葦のそういう所好き」








赤葦「っは?!」






「赤葦だーいすきー」






…何も聞いてません。






聞いてませんよ、俺は!






赤葦「…ね、寝てください」




俺は冷えピタを貼ると、即座に






布団を被せた。








やめてください、…やめろ。





これ以上俺をー…ッ。







「赤葦…嫌い?」





赤葦「っ、違います!むしろ、好きです!」







「なら、良かったー…」







これ以上Aをー









赤葦「好きにさせないでください」






「…すぅ」







赤葦「…」









いつの間にか寝てしまっていた。







きっと、今日の事は全て忘れてしまうだろう。







あぁ、神様。彼女の夢で終わらせないでくれ。









精一杯の一歩も。






無駄にさせないでください。




赤葦「…せめて。こうさせてくれ」





俺は、布団ごとAを抱きしめた。





君がこの事を覚えてなくても、俺だけは








君の体温を覚えていたい。







「赤葦、苦しい」







赤葦「すみまー…えっ」






「起きてたよ、ずっと」








抱きしめていた手に、少し熱い感覚が残る。






そのまま指に何かが絡まった。






「赤葦もう少しこのままでいて」





赤葦「ずっと、このままでいますよ」








指に絡まった指をなでた。




指先にも残る、君の体温。




ずっとこのままでいよう?

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はな - kodumeじゃなくて、kozume ですよ (2019年5月6日 0時) (レス) id: 25de99f362 (このIDを非表示/違反報告)
夏桜 - リクで赤葦でピンク入お願いします (2015年12月27日 13時) (レス) id: 821c060bbe (このIDを非表示/違反報告)
芹香(プロフ) - 3番目の国見ちゃんk大文字になってないですよ (2015年3月20日 2時) (レス) id: 7de9e67f01 (このIDを非表示/違反報告)
絶対零度(プロフ) - mayu7AAさん» 分かりました、リク受け付けました^^ (2015年3月8日 21時) (レス) id: 8e1db0cfda (このIDを非表示/違反報告)
絶対零度(プロフ) - 優奈さん» 分かりました、リク受け付けました。 (2015年3月8日 21時) (レス) id: 8e1db0cfda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*珈琲* | 作成日時:2015年2月18日 16時

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