誰に、何される？【ハイキュー!!】【短編集ver.】 (ページ15)

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人狼と占い師 Takanobu Aone ページ15

ー青根高伸

｢ゲームしよ？｣

青根(こくり)

俺の彼女はゲームが大好き。

特に『人狼ゲーム』が。

｢うわぁ、占いだぁ…青根は？｣

青根｢村…」

｢そっか、頑張るね！｣

その笑顔を見て、苦しくなる。

ごめん、本当は俺は人狼なんだ。

例えゲーム上だとは、いえ辛い。

好きな人を殺すなんて嫌だ。

｢ニロちゃん流石に手ごわいね…｣

青根｢…茂庭さん…も、｣

｢うん…｣

オンラインの人狼で、バレー部みんなで人狼。

ニロや、茂庭さんは…。

俺の仲間じゃない。だから、『敵』。

｢んー…青根は、信じて残すね！｣

そう言って投票ボタンを押した。

投票先に俺の名前はない。

俺も、まだ、殺さない。君を、Aを

殺すくらいなら…、君が吊ってほしい。

｢最終日だよ…誰なの…『最後の1人』｣

青根｢…｣

チャット上では

ニロ｢A、ホントの占い師？｣

茂庭｢それは、…どうなんだろうか…｣

と、Aが怪しまれている。

違う、俺なんだ。

｢…最後の1人…青根…？｣

青根｢…｣

｢…そっか、青根になら殺されてもいいや…｣

ゲーム上なのに、辛い。

俺になら殺されてもいいやって。

殺したくない、俺は。だから、

だから、ー

｢あ、青根！？｣

Aのスマホをひったくって、

俺はー

『青根は、何も占われてないし唯一のグレー』

と、打ち込んだ。

ニロ『あ、確かに』

茂庭『じゃあ青根か…』

矛先が、俺に向いた。

Aじゃなくて、いいんだ。

｢青根…いいの…？｣

青根｢狼だから…。

Aを殺したくない…。

ゲーム上だとしても｣

俺は、スマホを持っている手を引っ張った。

Aは、胸にダイブしてくる。

青根｢好き｣

その言葉と、共に投票時間が終わった。

その後は、お疲れ様とかメッセージが。

けど、

｢青根…？離れないよ…？｣

青根｢…うん｣

人狼ゲームの時間は終わり。

けれど、恋人たちの時間はー

『これから』だ。

俺は、君を守り抜く事を…。誓うから。