誰に、何される？【ハイキュー!!】【短編集ver.】 (ページ14)

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合わない目線 Kousi Sugawara ページ14

ー菅原孝支

俺はいつも、部活に行く前教室で寝ている。

とは、言っても5分くらいだけどな。

夢に出てくるのは、Aばかり。

｢…ガ、菅くんってば！｣

菅原｢…？あっ！？｣

｢部活始まるってば！！｣

目の前にはドアップのAの顔。

びっくりして、椅子からずり落ちそうになる。

｢何やってんの…もう…｣

菅原｢いつもの事だべ…｣

｢うん、まぁ時間少しあるし…いっか｣

そう言って荷物をまとめ始める。

ー部活行くのか…。

｢菅くん部活行こ｣

菅原｢うん。

やだ、A｣

｢えっ？ぅわっ！？｣

誰もいないのは、ラッキーだった。

俺は、座ったままAの腕を引き

俺の胸にダイブさせた。

｢な、何してんの！？｣

菅原｢何って抱きしめてる｣

｢なんで！？部活始まるってば…｣

そう言って手で押し出そうとする。

けど、そんな力じゃ無理だよA。

｢ねえってば…！｣

菅原｢部活部活って…ねぇ、

俺を見て……A｣

｢…え｣

菅原｢好きだ……A…｣

俺は精一杯の声を出して、伝えた。

繋ぎとめている手が微かに震える。

｢…スキ、だよ、菅くん｣

菅原｢…っえ｣

｢眼中に無いと思ってた…｣

その言葉が、胸にあったもやもやを

少しずつ晴らしていく。

菅原｢…両片思いだった…んだ｣

｢うん｣

菅原｢じゃあさ？｣

俺は力を緩めて、Aを離した。

こんな事しなくても、居なくならない。

ーﾁｭｯ

俺は顎を少し上に上げさせて、触れるだけの

キスをした。

｢～っ｣

菅原｢この差がいいべ。

Aの顔が良く見えるから｣

｢～っ！バカ…っ｣

菅原｢いいべ？｣

俺は、もう一度Aを抱きしめた。

今度は手が震えていない。

｢菅くん？｣

菅原｢…大好き｣

｢！？い、いきなりはアウト！！｣

そう言って鳩尾を軽く叩かれた。

痛くないけど。

菅原｢だって、Aの恥ずかしがる顔。

大好きだから、な？｣