ヘタレ及川、男らしくなるために【及川徹】

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結局痛みに耐えながら練習試合を見るしか無かった

及川、かっこよかったなぁ
サーブもすごかったし、やっぱりバレー上手なんだなぁ

試合のことを振り返りながら
及川に何も挨拶をせずに帰ろうとする私

足痛いから
だからごめんね、及川


『 ったぁ…！ 』

痛い痛い
踵痛い

もう歩けない


「 本城さ〜ん！ 」


歩くことを辞めてその場にしゃがもうとしたとき及川が後ろから私を追いかけてきた

エナメルを肩からさげて
ジャージ姿のままだ

いつも私が学校で見かける及川は制服か体操服で、部活のジャージっていうのはまた新鮮味があった


「 はぁ…はぁ、あの…き、来てくれてありがとう！…ございます 」

『 ううん、見に来れてよかったよ 』

「 いやほんとにありが……えっ、どうしたのその足！ 」


及川にそう言われて足を見る
踵から血が出ていた

ここまでか

前履いたときはこんなことなってなかったしましてや靴ズレなんて…


『 ちょっと、背伸びしてヒール履いてきたらこうなっちゃった 』


あはは と笑うと及川は なんでそんなの履いてきたの って怒った

及川に怒られるなんて思ってなかったので
正直驚きを隠せない


「 ほらおんぶするから乗って 」

『 えっおんぶ！？ 』


待って待って
おんぶしたら今スカートだしいろいろヤバイやつじゃないでしょうか

「 ほら 」


…まぁ膝下ぐらいのスカートだし大丈夫か、たぶん


私は及川におぶさった

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