元同級生 ページ31
ー自分視点ー
小さく話し声が聞こえる。
…もう少し上手く隠れていたら、こんなことにはならなかっただろうにと割とすっきりとした頭で考える。
医務室から数歩歩いて、早く出てきてくれないかな思っていれば、後ろから声がかかる。
「ねぇ、篠原。
久しぶりよね」
くるりと振り向いて、私に気持ちの悪い笑みを浮かべる3人組に、これとない微笑みを返してあげる。
中学でいじめた恨みだ。逆に幸せそうな方がいいだろう。
『えぇ、お久しぶり。
貴女は…確か
にこやかに、この学校に一定数いる、今まで怒ったことがない様なお嬢様の真似をする。
いい参考が2年の文化祭委員の5組の女の子である。委員長の私を慕ってくれてとても可愛い。
「
苛立った様に(どうやら”しんたに”だったらしい)彼女、は言った。
そもそも頭に来ているのに、こいつはどこまでもイラつかせると言わんばかりに腕を組んで舌打ちをした。
なお、その真ん中に立つ新谷なる人物の名前は知っているものの、その横に立つその他3名は名前は思い出せないし、顔も、いた様な気もしないこともないこともない、くらいなレベルだ。
量産型みたいな服を着ているので余計にわからない。別にお知り合いたくもない。
『で、その新谷さんは何の御用、かな?
そもそも仲良かった覚えも無いし、ここは立ち入り禁止なんだけど…』
新谷「何の御用とか、お高いとまりかた。
別に中学の時の旧友が見えたからわざわざ話に来てあげただけじゃないの?」
仲良かった覚えがないと言った矢先に旧友とか、耳悪いんじゃないだろうか。
どう切り返そうかと0,5秒間考えていれば、後ろの方から声が聞こえてくる。…え、花乃ちゃん…
浅野「Aお姉様ご機嫌よう。
そちらはお姉様の後友人かしら?」
わざとらしいまでのおしとやかさに、前に立つ新谷さんの顔が引きつる。
この学校こんなのだったか、と言いたげだ。実際、こんな生徒は一定数いるので間違ってはいない。
『えぇ、花乃ちゃん。
中学時代のクラスの人なの。』
浅野「そうでしたか。では、お邪魔しないうちに…ご機嫌ようお姉様。」
にこやかにお辞儀をしてこの場をさっていく。
イライラをうまい具合に高める役を買って出てくれたらしく、思惑通り新谷さんとその他3人のうちなる怒りが爆発しそうになっている。
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あやにゃん(プロフ) - hatajimamomokaさん» momokaさん、コメントありがとうございます♪ 若干話が迷走してはおりますが、最後までお付き合い願えたら光栄です( *´艸`) (2020年3月7日 19時) (レス) id: 64c80b7f49 (このIDを非表示/違反報告)
hatajimamomoka(プロフ) - このお話めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (2020年3月7日 16時) (レス) id: 366eb10de3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやにゃん | 作成日時:2019年11月23日 22時