文化祭委員2 ページ10
『へぇ、七瀬くんは馬術部なんだ。』
そんな部活もあったなぁと学校の敷地内の馬小屋を思い出す。
そういえば馬術部と一緒だと暇な時間校内で馬に乗っていいらしい。謎だ…
七瀬「形だけね。
家で習ってるから部活自体にはそんなに顔を出してないんだけど」
話している途中で会議室に着く。
スマートに引き戸を開けて私を先に中に入れてくれる。
…お金持ちのお坊ちゃんは違うなぁなんて…
中にはすでに数人いて、2年の席には浅野ちゃんの姿も見えた。
隣に座る男子は彼女に気があるのかチラチラと様子を伺っている。
浅野「あ!先輩っ」
私に気づいた浅野ちゃんは笑顔を浮かべて手を振る。
それを見た彼女のクラスの男子の背後にはガーンとオノマトペが見えるようだ。
…私が現れたことで表情が変わったからだろうか?かわいそうに。
『浅野ちゃんも実行委員なんだ。』
浅野「あみだくじで選ばれちゃいまして。」
一言二言交わし、用意されている3年6組の席に座る。
周りに座る生徒は知らない人がほとんどで、せいぜいまぁ見たことあるなくらいの人しかいない。
初めは生徒会長によって進められる。
大まかな準備の流れや、特別な役員の説明など。
会長「委員長立候補者はいないかな?」
彼はホワイトボードの前に立ち、そう聞いた。
早いところ手を上げてしまおうと七瀬くんとうなずき合い挙手する。
『3年6組、篠原Aと七瀬唯です。』
クラスと名前を告げると一瞬周りがざわつく。
…篠原性か七瀬性が原因だろうか?
彼モテるからな…
バレンタインデーには必ず二桁らしい七瀬くんは主に女生徒の視線を集めていた。
会長「なら話は早い。
会計と書記は誰か?」
パッと名前を書いて、もう一度辺りを見回した。
委員長は3年がやるのが決まりだが、書記会計は特に決まっていない為、浅野ちゃんが手を上げている。
浅野「会計希望、2年4組浅野花乃です。」
会計は理数学科で学年30位以内であること、という謎条件。
確かに数字に強い人の方がいいが…
その点彼女は理数学科12位だったらしいし、ちょうどいいだろう。
男子「しょ、書記希望永山純、同じく2年4組です」
恋する男子高校生は永山くんらしい。
書記も同じく文系学科30位以内らしいが、学年9位らしくなんなくクリアしていた。
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作者名:あやにゃん | 作成日時:2019年4月16日 0時