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『私は青城に今までどおり通い続けたいな…』

ハーブティーをみんなで飲んでいる中、Aはぽつりと呟いた。

少し諦めかけているとも取れるような声色に心にモヤがかかるような、軽い苛立ちを覚えた。

…確かに、いきなりこんな状況になったら諦めても無理はないだろう。
俺の理想を押し付けているようで申し訳なく感じる一方で、やっぱり彼女らしくないだなんて思ってしまう。
彼女らしさなんて俺の主観でしかないのに。

他のみんなもどこか思うところがあるのか口を開こうとはしない。
皐月さんはAの後ろに立っていて、かいがいしく気を配っている。


及川「…みんなは、どうなるの」

その代わりと言ってはなんだが、俺の口からこぼれ落ちたのはそんな言葉だった。

純粋な疑問。
多分、誰も知らないであろう答えを俺は求めた。

この事で一番大人と通じているといつか言っていたまっつんでさえ首を横に振る。


花巻「今までの行動ほとんどが上からの命令だった。
…もちろん、及川達と一緒にいる事さえも。」

マッキーは暗い声でそう告げる。
俯いていて暗く染まっている瞳しか見えない。

花巻「前も言ったけど、これだけは本当に誤解しないでほしい。

俺たちはその命令がなかったとしても、お前達とバレーやって、一緒に飯食ってたって。」

ゆっくりと顔を上げて、俺の目をまっすぐ見た後に、Aの方を見た。
安心をさせるようにゆっくりと微笑みかけるマッキーの言葉はこの状況で混乱している俺にはありがたかった。

誰が敵で、誰が味方かなんて定かでない今、その言葉で心の拠り所が見つかった気がする。


『「ありがとう」』

色々とこみ上げてきて何をいえばいいのかわからなくなった末に出てきたのはこの一言だけだった。

隣に座るAもそうだったのか同時に放たれたその言葉に、彼等は小さく笑い始めた。

家→←彼女の部屋



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作者名:あやにゃん | 作成日時:2019年4月16日 0時

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