寝るまえ ページ29
お風呂を済ませた私達は今日は少し余裕があるのか部屋で喋っていた。
消灯時間は一応すぎたので天井の電気は消して、水の入ったペットボトルの下にスマホのライトを置いて簡易ランプを作る。
潔子「今日もお疲れ様、みんな」
雀田「こちらこそ、お疲れー！
確かに疲れはするけどやっぱり活き活きしてるアイツら見るとこっちも嬉しくなるよね。」
谷地「そうですね！」
布団に寝転がり、真ん中に顔を寄せるようなフォーメーションで他愛のない話をする。
今日の選手の様子とか。
もちろん、若干の眠さと打ち解け具合が混ざり合い好きな人の話にもシフトチェンジする。
今までこういう話の経験がなかったりするので自分は場違い感を感じていたりするのだが…みんなの話が面白く、聞いていて楽しい。
谷地「わ、私ごときが誰かを好きなどっ！」
やっちゃんはヒィ、と軽く悲鳴をあげた。
可愛らしいその声に私達は笑い声を上げてしまう。
可愛い後輩、という感じで潔子ちゃんが羨ましくなった。
…浅野ちゃんがここにいたらなぁ、自慢したのに。
宮ノ下「篠原先輩はいないんですか？」
生川のマネージャー、英里ちゃんは人懐っこい笑顔を見せた。
日中のツインテとはまた雰囲気が違って少し大人っぽくサイドテールだ。
『ん…彼氏、いるよ。
いつだろう、４年半くらい前から付き合ってるの。』
そう答えれば森然のマネ、大滝真子ちゃんは感心したように頷いていた。
確かに中学の２年くらいから付き合っているのだから学生間の交際にしては長い方かもしれない。
…平均なんて知らないけど。
大滝「彼氏さんのこと好きなんだねぇ…
幸せそうな顔してる。」
どうしてだろうという顔をしていたのか彼女はそう付け加えた。
目に見えるほど幸せそうな顔かぁ…
確かに、彼がいれば私は頑張れるのだからかなり惚れ込んでいると言っていいだろう。
白福「いいなぁ…
私も彼氏欲しい」
雀田「雪絵この前彼氏とご飯だったらご飯とるって言ったくせに」
白福「でも、聞いてたら羨ましくなるよー」
それからほどなくして周りからは寝息が聞こえてくる。
グラグラと首を揺らすやっちゃんは一番早くに寝てはいけないのではと、頑張って頬杖をついて起きているももう限界なようだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あやにゃん | 作成日時：2019年4月16日 0時
