ヒエラルキー ページ30
結局のところこの学校の中では、他の場所よりも家柄でヒエラルキーが形成されているらしい。
普通の学校であれば、人気、人柄、成績などの要素の容赦ないスクールカーストがある。
実際に北川第一ではそうだったし、もちろん私はスクールカーストの最底辺まではいかなくてもかなり下の方にいた。上に行く努力も諦めていたけど。
青葉城西は一に家柄、二に家柄、三に人柄もしくは成績、というふざけているのかと思うような要素で測られる。
今まで篠原の家の跡継ぎだとは公表されずに、一般枠だった私は誰にも構われなかったし、どちらかといえばいじめられるような立場であった。(性格に難ありなのは認めるけど)
パーティーが開かれた後からこうもガラッとクラスメイトの態度が変わったのもそれが理由だろう。
何の変哲もなかったような私が、突然日本でも有数な権力者の家の一人娘であるとしれた瞬間から近づいてくる人が多くなった。
つまりは勉強をしにきている以外にも、ここでコネクションを作ろうときている生徒も多いということだ。
将来有望な弁護士、医者、政治家の家の子供と仲良くしなければ…
お金持ちというのはそれなりに大変である。
できれば一般人でいたかったと願うのも一般的には変な話かもしれないが事実である。
憧れはするが実際にそうなれば戸惑う。
かなり。
まぁ、何が言いたいのかというと、この基本的に人が多いガゼボの周りに誰一人いないこと、徹達が椅子に座っていたところを見ると、スクールカーストトップ(権力的な意味で)の彼らに場所を譲ってくれないかと聞かれたら半強制的に譲らざるを得ない状況になるということだ。
ーーーーーー
お皿に置くとカチャ、とスプーンが控えめな音を立てる。
グリーンカレーは辛く、香り豊かでコルセットがなかったかの様にペロリと食べてしまった。
スパイスはふわりと鼻を抜ける様に香り、舌に刺激を与える刺激は辛いだけではなく、絶妙にカレーを一つにまとめている。
ぜひレシピが欲しい、と思い風に吹かれながら食後の眠気と戦いながらぼーっとしていた。
及川「A、気をつけなよ。
俺たちの前ではいいけど、ゆるい顔をしていたらなめてかかるやつもいるからね。」
私の身を案じる様に彼は私の頬を撫でた。
気持ちが良くて私の瞼が重くなってくる。
注意されたばかりなのにと思いながらも徹の肩にもたれかかってしまった。
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あやにゃん(プロフ) - 紅葉さん» 一章と二章、どちらにもコメントくださって嬉しいです！(皐月さんは私の好みモロ出しにしてみました笑) そうですね、今作品のテーマは世界観や視点が変えられること、そして変えざるを得ないことでして…(でもやっぱり表現が少し大袈裟なので文章力が欲しいものです笑) (2020年6月2日 16時) (
レス) id: 41b9de9ad7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - が、頑張れ篠原ちゃん……(その一言に尽きる)。皐月さんが好きです笑！世界観がどんどん広がっていくのがわかって楽しいです。 (2020年6月2日 10時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2018年8月19日 8時
