お昼休み ページ20
すでに屋上に座っていたのはお色気組二人だった。
花巻「おー
早かったな」
太陽の強い日差しを浴びて、彼の薄い髪色は光って見えた。
まだ5月中旬だというのに今日は特別暑い。
確か皐月さんが25度越えと言っていただろうか？
松川「衣替えはまだ１０日あるんだよな…」
長いシャツの袖をまくり、ネクタイを緩めた。
これだからまっつんはモテるんだろうな…と手で仰ぐ彼を見た。
こう…お金持ち学校の背徳感、みたいな…？
花園「ほんと、この学校女子は冬服の時は黒タイツ着用が義務って…もう30度近いのに」
彼女も羽織っていたカーディガンを脱いで自分の隣に置いた。
隠すものがなくなったそれは、彼女の女らしさをシャツの下から主張する。
私よりもはるかに大きなそれらには若干の殺意を覚えた。
オランダ並みに平坦な私のこれらはもう少し育つだろうか？帰ったら豆乳を飲もう。
花園「Aも座りなよ。
岩泉に及川、遅かったね」
階段に続くドアが開けられる。
そこには同じくブレザーを脱いだ徹とはじめが立っていた。
『遅いよー、徹』
別に待ってはいないが少し意地悪を言ってみた。
すれば続いてマッキーまっつんも野次を飛ばし始めた。
及川「及川さん黒板消して走ってきたんだよっ」
プンプン、と擬音が見てきそうな怒り方に自然とその場が笑いに包まれた。
ーーーーーー
お昼ご飯は皐月さんが用意してくれたものだった。
いや、実際にはシェフなのかもしれない。
卵焼きは均一で、焦げた跡がなく、塩鮭もうまいこと焼いてあるのか、常温でもすごく美味しかった。
見た目は普通のお弁当でも、きっと一つ一つがいい素材を使っているんだろうなぁ、と思わせるそれをペロリと食べてしまった。
なんだか品を感じさせる味だった。
皆が食べ終わり、食事中は談笑していたものの、妙な沈黙が続いてしまった。
数秒間誰も声を出さなかったからかタイミングを逃して誰も話出せない、と言った表情だ。
ふぅ、と突然ひながため息をついて、閉じていた目をゆっくりと、しっかりと開けた。
花園「まだ時間があるから、話そうか。
私達の、ことを」
いつもの調子で話すひなは、決心した表情をあらわにした。
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あやにゃん(プロフ) - 紅葉さん» 一章と二章、どちらにもコメントくださって嬉しいです！(皐月さんは私の好みモロ出しにしてみました笑) そうですね、今作品のテーマは世界観や視点が変えられること、そして変えざるを得ないことでして…(でもやっぱり表現が少し大袈裟なので文章力が欲しいものです笑) (2020年6月2日 16時) (
レス) id: 41b9de9ad7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - が、頑張れ篠原ちゃん……(その一言に尽きる)。皐月さんが好きです笑！世界観がどんどん広がっていくのがわかって楽しいです。 (2020年6月2日 10時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやにゃん | 作成日時：2018年8月19日 8時
