【及川徹】無記名ラブレター【ハイキュー!!】 (ページ24)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:5,589 hit

二十三通目ページ24

及川side

「この綺麗な字」

「しかもピュアそうな文」

「かわいい便箋」

「封筒も可愛いし」

「これは、確実に」

「「女子だな」」

なんでそこ、そんなにハモってんの。

相変わらず手紙を見ているいわちゃんと、その隣で語りだす二人。

見ただけでこんなに分かるとか、凄いと思うけど。

しかもこの文面からして一年、とか話してて。

「でも、なんで二年生じゃないって分かるの」

「なんでって、そりゃあ」

「手紙が届きだした時期……とか？」

「確かに、二年が突然ラブレター送ってくるのもおかしい気がするな」

一年の、女子。

俺、一年生になんかしたっけ？

いくら考えても、思い当たることは何もない。

……いや、忘れてるだけかもしれないんだけどね？

「及川さーん」

「……なに？」

俺を覗きこむ三人。

「もう遅いし、続きは明日でいいだろ」

窓から外を見てみると、綺麗な月が浮かび上がっていて。

青葉城西の周りの家々から光が漏れている。

「……ほんとだ、結構遅くなっちゃったね」

明日、国見ちゃんとか金田一に聞いてみよう。

そう決心しながら、教室の扉を、ゆっくりと閉めた。