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第11話 哀(D) ページ11








「…………徹。」





放課後。教室に鞄が残っていたから、Aが戻ってくるだろうと待ちぶせをした。




教室に入ってきたAは少し驚いたように俺の名前を呼ぶ。夕日が射し込む教室で二人きり。





「………部活は?」


「抜けてきた。Aと話したくて」





じっとAの目を見つめ、少しだけAに歩み寄る。





「………まだ怒ってるよね?」


「当たり前。」





普段と違い冷たいAの態度にまたズキリと胸が痛んだ。




………どうしよう。





もちろん悪いのは全部俺だけど





今Aと仲直りしたいのも俺で、





前みたいに2人で笑い合いたいと思うのも俺。





でも、俺1人じゃどうしようもならない願い。





あまり目を合わせてくれないAに、嫌いになったの?なんて不安まで出てくる。









「──────……バカ」




「え…?」





沈黙の中、Aの声が弱々しくそう言った。俺は急いで俯くAを見る。





「…なんで、浮気したの…っ」



「っ!」





夕日に光る涙が、伏せ目がちのAの頬につたった。眉を寄せて切なそうに涙を拭うA。





「…私だけじゃ、ダメだった…っ?徹を満足されられない?…余所見なんて、しないでよっ…!」





Aの大きな目からポロポロとこぼれる涙。それを見るたびに胸が張り裂けそうになる。





「…っ……」





なんで俺はAを泣かせてるんだ。





誰よりも大切で、大好きな君を。





俺のことを『好き』って言ってくれた君を。





なんで、傷つけてるんだ。





「………ごめん…」





涙を拭おうとAの頬に手を伸ばす。




少し反応したAが反射的に身を引いた。





「…!」





俺はもう、Aに触れることさえ許されないの?





そのまま鞄を持って教室を飛び出して行ったA。俺は後も追えずその場に立ち尽くした。





「────……待って…」






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白鈴(プロフ) - リッターさん» 最初の頃のコメントでも書きましたが、恋愛裁判を聴いてるときに思いついたこの小説です。なので似ていると思います。ありがとうございます嬉しいです(^O^) (2015年10月24日 13時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
白鈴(プロフ) - ☆SIRONEKO☆さん» 1話目を思い出してください。← 嘘です及川さん根はイケメンですよねうん。コメントありがとうございます(^O^) (2015年10月24日 13時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
白鈴(プロフ) - 緑猫さん» いえええぇぇえい↑↑…ありがとうございます。大好きなんです、そして逆も然りですよ(^O^)頑張りますね (2015年10月24日 13時) (レス) id: 15310db6cc (このIDを非表示/違反報告)
リッター(プロフ) - なんだか恋愛裁判みたいですね… けどとても面白いです!クソ川の癖にイケメン…(( (2015年10月4日 16時) (レス) id: 43803e6b67 (このIDを非表示/違反報告)
☆SIRONEKO☆ - 及川さんがあのクソ川さんだと思えない程イケメンだと思うのは私だけなのでしょうか。← (2015年10月2日 21時) (レス) id: cac7adbe1a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白鈴 | 作成日時:2015年5月24日 19時

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