肆拾陸話 友の概念 ページ47
「私も人の顔みて倒れたの初めてだよ。貴重な体験ありがとう伊之助くん。」
「どうでもいいから俺と勝負しろお面女!」
いやぁー言ってること凄い生意気だけどあの国宝級の顔見たあとだと全然イラつかない。
むしろなんか反抗期の子に見えてきて可愛く感じてきた。
「むー!」
「!」
いきなり近づいてくる鬼の禰豆子に条件反射で避ける。
勢いよく近づいて来たため彼女は畳の上にペシャッと転けてしまった。
「禰豆子!…大丈夫か?」
「んー!!」
涙目で炭治郎に抱きつく彼女を見て罪悪感が出る。
しかし相手は鬼。本来なら倒すべき対象だ。
でも人を喰わない……危害を加えていない…いや、そんなのこれから何が起こるかなんて誰も分からない……
やっぱり……殺すべきなんじゃ………
「A!」
「!」
「大丈夫か?汗をかいてるし、息切れも……」
「なんでもない……平気。」
私の第六感は気づいてる……炭治郎は優しい。その妹も今まで鬼を喰ってない。鬼特有の禍々しい雰囲気が彼女にはない。
「じゃあもう自分の部屋に戻るね……」
「えぇ!もっとおしゃべりしようよ!」
「こら、善逸。無理強いは良くないぞ。」
「だってぇ…せっかくこんな可愛い子と友達になれたのにぃ!」
「……友達?」
我妻君のその言葉に戸を開けようとした手が止まる。
「誰と誰が?」
「俺たちとAちゃん!」
「………いつ?」
「えっ!逆に友達じゃないの!?」
悲しそうに叫ぶ我妻君に唖然とする。
いつの間に友達になったの?だってまだ友達になろうとか言ってないし承諾もしてないし………
「A。友達って言うのはいつの間にかなってるものだぞ。」
「えっ………友達って共感や信頼の情を抱き合って互いを肯定し合う人間関係であって出会って一日も経っていない私たちには信頼もくそも何も無いしそれに……」
「うるせぇ!」
寝転んでいた伊之助くんが勢いよく飛び上がり怒鳴られる。
「いちいち難しいこと考えすぎなんだよお前!」
「Aは俺たちといて嫌か?」
「………面倒だけど少し……楽しいかもしれない。」
「なら良かった。」
嬉しそうな笑顔をする炭治郎を見て心がすごく温かくなった。
こんな感覚になったのは師匠とカナヲといる時以外なかった。
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ぽてちまる(プロフ) - 夜にコメントしちゃってすみませんでした!!ありがとうございます^ ^これからも楽しく読ませて頂きます!応援してます!! (2020年5月2日 3時) (レス) id: 011d244725 (このIDを非表示/違反報告)
AOI3(プロフ) - ぽてちまるさん» 指摘ありがとうございます!恐らくこれで見れるようなったと思います!すみませんm(_ _)m (2020年5月2日 2時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
AOI3(プロフ) - シウさん» 編集遅れました!おそらく見れるようになったと思います…(><) (2020年5月2日 2時) (レス) id: e5bf353bab (このIDを非表示/違反報告)
ぽてちまる(プロフ) - 私も見れてないです…(汗)気になる!!^ ^ (2020年5月2日 2時) (レス) id: 011d244725 (このIDを非表示/違反報告)
シウ(プロフ) - イメージ画像が見られません( ; ; ) (2020年4月20日 1時) (レス) id: 4722f65ee6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:AOI 3 | 作成日時:2019年11月23日 19時