ド派手な継子 参

玖拾肆話 祭りの神襲来 ページ2

―――――四ヶ月後



「久しぶり、カナヲ。」

「久しぶり！A…」



ギュッと抱きつけばカナヲも控え目に抱き返してくれる。



「私これからすぐ任務だけど会いたくて…」

「音柱様は？」

「あぁ、師匠なら玄関で待ってるはず…」



"キャー!!"




「「!!」」




アオイさんの悲鳴だ。

ヤバい…嫌な予感しかしない………
カナヲと急いで玄関へ向かう。




「カナヲ様！A様！なほちゃんとアオイさんが！」


蝶屋敷の女の子たちがいきなり抱きついてきて驚く。

そして前を見れば師匠がアオイさんとなほちゃんを担いでいた。

何やってんだ、このクソゴリラは…


「師匠、何やってんですか。奉行所に連れていきますよ」

「仮にも師匠を犯罪者扱いすんじゃねぇ！」

「いや、だって……第三者から見たら筋肉ダルマの変質者が少女を攫っている最中にしか見えません。」




やだよ。育ての親でもある師匠がロリコン犯罪者になんの。




「カナヲ！」

「！」




私と師匠が言い合いをしている間にカナヲが2人の手を掴んで師匠から二人を取り戻そうとする。

すごい…銅貨を投げずに決めた…。あのカナヲが。




「地味に引っ張るんじゃねぇよ。お前は先刻指令がきてるだろうが」

「……」

「何とか言えっての！！地味な奴だな！！」

「キャー！！」


「いきなり怒鳴らないでください師匠！」



怯える少女達を庇って師匠を叱る



「アンタが悪いんですよ。まずしのぶさんの許可なく女の子たちを連れ出そうとするなんて…やってること人攫いのそれと同じですよ。」

「俺は神だから許可も何も要らねぇ！」

「要る！神だろうがゴリラだろうが傍若無人にも程があります！」

「誰がゴリラだ！もっかい言ってみろ！」

「あぁ、何度でも言ってやりますよ！すぐに腕力に物言わして脳筋なことばっかする馬鹿を司ってるゴリ神様は今すぐその手を離してくださいと！」

「うるせぇよ！顔面兵器！元はと言えばお前の顔面が破壊力ゴリラレベルだから潜入させれねぇからこうして他の人員を探してんだろ！」

「この際顔面が兵器なのは認めるけど本人も嫌がってんのに無理に連れてくなって言ってんだよゴリラ！」

「んだとブロブフィッシュ！」

「まだそれ覚えてたのか！」




そしてそこへ更に蝶屋敷の女の子も突撃してきて現場はカオスとなった。

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