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− 隆二 side −



ついさっきの臣の言葉を思い返す



" …いつかはさ、

Aが浴衣着てさ、他の男と夏祭り行くの

見なくちゃなんねぇのかな… "



臣「あれって、Aだよな？

… オープンキャンパスじゃねぇのかよ」



夏祭りに来て、５分



いつも三人で買いに行く飴屋さんに、

Aのお土産を買いに来た



オープンキャンパスで夏祭りに行けない、

Aために、大好きないちご飴を…



けど、その飴屋さんの前で

今日は来れないはずのAが立っていた



俺たちの知らない男と一緒に



ものすごく楽しそうに、嬉しそうに笑いながら



臣「なんだよあの男… お前知ってる？」



隆二「ううん、見たことない」



臣「俺らに嘘ついてまで、

あいつあの男と祭り行きたかったのかな」



違うと信じたい、

Aは俺らのこと大好きだから



秘密にしたり、嘘ついたり…

そんなことは絶対にしないって信じたい



臣「…… もっと先のことだと思ってたのにな

他の男と夏祭り… 見るの」



俺たちは、Aに声をかけることなく、

ひと気の少ない階段に腰掛けた



臣「… 俺、明日学校であいつと普通に

話せる自信ない…」



隆二「はははっ、ダメじゃん」



俺だって、どんな顔して会えばいいのか…



臣「…彼氏かな、あの男」



隆二「…違うんじゃん？

そんな話し聞いたことないしさっ」



そうであって欲しい…



臣「…… ナンパでもすっか！」



隆二「はぁ？」



臣「あいつだって男と遊んでるし、

俺も女と遊ぶ！行くぞ！隆二！」





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