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○ 1 ページ1

岩「おーい、起きろ〜」


「...ん...ん」


岩「起きろってばあ...」


「...うるさいなあ」


剛典が見えるようになってから一週間


目覚ましのアラームをかけることも、アラームの意味無しに寝坊することも無くなった


剛典が無理やりにでも私を起こしてくれるから


なぜ一週間って?


私に剛典が見えるようになったのも、声が聞こえるようになったのも、一週間前のことだから


一体私は何者かって?


私が何者かっていうより、剛典が何者か話したほうが早いかな...


まあ剛典が見えちゃう私もちょっと変なのかもしれないけど、剛典は実は私の背後霊なのです


そう、こいつはお化けなのです...


「ていうか、私が寝てる間は部屋に入って来ないでって言ってんじゃん」


剛典「じゃあどうやって起こすんだよ...それに俺、Aからいっぱい離れたら消えちゃうし」


「あ〜...だね」


剛典が見えるようになってから、良くなったのは寝坊がなくなったことだけじゃない


ひとりの時間が無くなっちゃったことは...少し疲れるけど


毎日が充実してるように感じるんだよね...ストレスも溜まるけど


あれ?どっちだろ 矛盾…


剛典「ドアの前で待ってるから、早くしろよ〜」


少し透けた剛典の体は、部屋を出た


もちろん扉は開かずに、透き抜けた


おばけって、便利だな


直人「A〜!今日の朝ごはんはパンケーキだよ〜!」


ちょうど制服のワイシャツのボタンを占めていたら、直人が部屋に入ってきた


血のつながった実の兄...


直人「わっ、ごめん」


「ねえ、何回も言ってるよね?ノックしてって」


直人めがけて、くまのぬいぐるみを投げつけた


直人「ギャ―――!」


ごめん、くまさん...


剛典「毎日毎日、騒がしい家だなあ...」



○ thanks.→



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作者名:せいら. | 作成日時:2014年8月1日 5時

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