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岩「おーい、起きろ〜」
「...ん...ん」
岩「起きろってばあ...」
「...うるさいなあ」
剛典が見えるようになってから一週間
目覚ましのアラームをかけることも、アラームの意味無しに寝坊することも無くなった
剛典が無理やりにでも私を起こしてくれるから
なぜ一週間って?
私に剛典が見えるようになったのも、声が聞こえるようになったのも、一週間前のことだから
一体私は何者かって?
私が何者かっていうより、剛典が何者か話したほうが早いかな...
まあ剛典が見えちゃう私もちょっと変なのかもしれないけど、剛典は実は私の背後霊なのです
そう、こいつはお化けなのです...
「ていうか、私が寝てる間は部屋に入って来ないでって言ってんじゃん」
剛典「じゃあどうやって起こすんだよ...それに俺、Aからいっぱい離れたら消えちゃうし」
「あ〜...だね」
剛典が見えるようになってから、良くなったのは寝坊がなくなったことだけじゃない
ひとりの時間が無くなっちゃったことは...少し疲れるけど
毎日が充実してるように感じるんだよね...ストレスも溜まるけど
あれ?どっちだろ 矛盾…
剛典「ドアの前で待ってるから、早くしろよ〜」
少し透けた剛典の体は、部屋を出た
もちろん扉は開かずに、透き抜けた
おばけって、便利だな
直人「A〜!今日の朝ごはんはパンケーキだよ〜!」
ちょうど制服のワイシャツのボタンを占めていたら、直人が部屋に入ってきた
血のつながった実の兄...
直人「わっ、ごめん」
「ねえ、何回も言ってるよね?ノックしてって」
直人めがけて、くまのぬいぐるみを投げつけた
直人「ギャ―――!」
ごめん、くまさん...
剛典「毎日毎日、騒がしい家だなあ...」
、
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作者名:せいら. | 作成日時:2014年8月1日 5時