新たな道２/Su ページ38
「私ね……もともと青龍の人間なの。
青龍もいい国だったんだけど…傭兵を雇った頃から変わってしまって
兵士をまるで駒のように扱う国になってしまったの」
「傭兵……」
「多分、今回の戦にいたあの傭兵だと思う。
まさかまだ契約が続いてるなんて思わなくて…何も言えなかった」
白い手をぎゅって握り締めて、ごめんなさいって謝った。
自分のせいで負傷者を増やしてしまった。と……
「謝ることないっス。仕方ないっスよ」
「……鈴音ちゃん」
「きっとみんな、朔夜を責めたりしないっス。
白虎はそういう国っス」
「うん…ありがとう」
やっと笑ってくれた朔夜にほっとしながら
話の続きに耳を傾けた。
「私は青龍から逃げ出した。耐え切れなかった……負傷した兵士たちをいくら看病しても
すぐに戦に駆り出されて死んでしまう。戦から逃げ出した兵士は青龍によって斬られる。
そんな地獄のような国から逃げ出した。けど……
世間の目は冷たくて、青龍の人間だったってだけで石を投げつけられて話を聞いてくれなかった」
「……ひどい」
「うん…目の前は真っ暗で、進む道も分からなかった私に
翔様が手を差し伸べてくれたの」
「翔が？なんか意外っス」
「そう？翔様がなんとか上様を説得してここにおかせてもらえるようになったの。
最初は掃除とか洗濯をやって、食事も作れるようになって、和也様のお世話もさせてもらえるようになった」
嬉しそうに話す朔夜は本当に白虎が好きなんだなって思う。
その笑顔は、いつもの凛とした大人の顔じゃなくて
子供のようなあどけない笑顔だった。
「野良の三人が来たとき、似てるって思った。
だから私は普通に接するようにしようって決めたの」
「そうだったっスか」
「あーなんかすっきりした!
聞いてくれてありがとね、鈴音ちゃん」
「ううん、おいらでいいならいつでもおしゃべり付き合うっス！」
「ふふ…ありがとう。
そろそろ夕食の準備しないと」
「あっおいらも行くっス！」
「え？」
「手伝いしちゃ…ダメっスか？」
右目の視力を失って
きっと戦場に立つのは難しい。
でも和也に言われて気づいたんだ。
戦場で兄貴と共に戦うことが出来なくなったからって
隣にいられなくなったわけじゃないって。
もっと他にもあるはずなんだ。
おいらに出来ること……
「お願いっス！！」
「……分かった。美味しいの作って智様を驚かそう」
差し伸べられた手を取って
おいらは新しい道を歩き出した。
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紗月(プロフ) - 成魔さん♪さん» 嬉しいです！(/ω＼)期待にお応えできるよう頑張ります！現実のほうも一緒に頑張りましょ!(笑) (2015年2月19日 15時) (
レス) id: 3daef8858a (このIDを非表示/違反報告)
成魔さん♪ - 紗月さん» もちろんです!やっぱり久しぶりに読んでも、面白くて…。続きが気になってしかたないです!お互い、頑張りましょう! (2015年2月5日 21時) (レス) id: 9f8c4a316c (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - 成魔さん♪さん» お久しぶりです!(^^)!私もスランプになってしまい全然更新できてなかったんです。すみません。やっと抜け出せそうなので地道に更新していこうと思います！成魔さんも頑張ってください！！ (2015年2月5日 21時) (レス) id: 7052429c8b (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - へさささん» 有難うございます！更新が遅れてしまい申し訳ありません。 (2015年2月5日 21時) (レス) id: 7052429c8b (このIDを非表示/違反報告)
成魔さん♪ - 紗月さん» お久しぶりです。まったくこれなくてすみません…。自分の小説の更新で忙しすぎて…という言い訳です…すみません…。またちょくちょくここに来ますので、更新、頑張ってください! (2015年2月4日 22時) (レス) id: 9f8c4a316c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗月 | 作成日時：2014年6月28日 22時
