真の理由4/H ページ30
突然のことが多すぎて頭がついていかない……
二代目はいったいどういうつもりだ。
契約じゃなければ裏切りだってするかもしれないのに……
「爺やが父上を殺さなければいけなかった理由、教えてください」
智は体を起こし胡座をかいた。
おれも本当のことを知らない。
体の痛みも忘れて起き上がっていた。
「俺は爺さんに頼まれたんだ。お前の親父を斬ったら自分を斬ってくれってな。
さすがに俺だって理由も分からねえのに自分が疑われるような危険なことはしたくなかった。
だから問い質したんだ」
智は自分の足元を見つめたまま淡々と話す。
自分の感情を入れないように気をつけながら……
「脅されてたんだ。青龍に。
朱雀との戦が始まるずっと前に、青龍に呼び出されたらしい。そこで朱雀が白虎に攻め入ろうとしてることを聞き、更に青龍もそれに合わせて白虎に攻め入ると言われたらしい」
「そんな……」
「青龍は交換条件を出した。同時に攻め入られたくなければ将軍を殺せってな」
「それを、了承したってことですか」
二代目の震えた声に智は一瞬そっちを見た。
すぐに視線を外し続きを同じ調子で話し出す。
「そうせざるを得ないだろ。両国から攻められれば確実に白虎は終わる。後継者であるお前も死ぬだろう。
究極の選択を迫られて、爺さんは自らの手で斬ることを選んだんだ」
「…そして貴方に自分を斬るよう頼んだ」
「あぁ」
二代目は深く息を吐き出すとともに肩を落とした。
それを見た智は眉を潜め言葉を詰まらせたが
再び閉ざした口を開いた。
「だが、爺さんは騙されてた」
「え…？」
「ここからは俺の考えだが、青龍の狙いは最初から朱雀だった。
白虎と朱雀を戦わせてその隙を突いたんだろう。
白虎も突然の大将の死に混乱し弱ってる。あわよくば両国を潰せると思ったんだろうが、それは無理だった」
「そんなの!卑怯だｯ…」
拳を握り締め涙を流す二代目から視線を外し
智は呟く。
「青龍はそういう軍なんだよ」
掛け布団を皺になるほど握り締めながら静かに呟く。
押し殺してきた感情を取り戻していく智を見ているのは辛い。
でも、おれの尊敬してきた智に戻ってるんだと思うと
たまらなく嬉しかった……
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紗月(プロフ) - 成魔さん♪さん» 嬉しいです！(/ω＼)期待にお応えできるよう頑張ります！現実のほうも一緒に頑張りましょ!(笑) (2015年2月19日 15時) (
レス) id: 3daef8858a (このIDを非表示/違反報告)
成魔さん♪ - 紗月さん» もちろんです!やっぱり久しぶりに読んでも、面白くて…。続きが気になってしかたないです!お互い、頑張りましょう! (2015年2月5日 21時) (レス) id: 9f8c4a316c (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - 成魔さん♪さん» お久しぶりです!(^^)!私もスランプになってしまい全然更新できてなかったんです。すみません。やっと抜け出せそうなので地道に更新していこうと思います！成魔さんも頑張ってください！！ (2015年2月5日 21時) (レス) id: 7052429c8b (このIDを非表示/違反報告)
紗月(プロフ) - へさささん» 有難うございます！更新が遅れてしまい申し訳ありません。 (2015年2月5日 21時) (レス) id: 7052429c8b (このIDを非表示/違反報告)
成魔さん♪ - 紗月さん» お久しぶりです。まったくこれなくてすみません…。自分の小説の更新で忙しすぎて…という言い訳です…すみません…。またちょくちょくここに来ますので、更新、頑張ってください! (2015年2月4日 22時) (レス) id: 9f8c4a316c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紗月 | 作成日時：2014年6月28日 22時
