◆ ページ27
〜松村サイド〜
Aちゃんの前の患者さんの治療が終わって次の準備をしようとしたら樹の姿がない。
あれ、どこいったんだか。
事務員さんに聞いてみたところどうやら外に出たと。
そうえいばAちゃんの姿もない。
怖くなって逃げちゃったかな。
そう思ってすぐに外に出るとしゃがんでるAちゃんとその目線にしゃがんで座っている樹の姿もあった。
Aちゃん、多分相当無理してるな。
でも、足が少しずつユニットの方に向いてくれてるから、その背中を押す。
A「んっ…ﾋｯｸ…」
田中「大丈夫、大丈夫。」
そういって背中をさすりながら声をかける樹。
田中「ここ座れそう？」
A「うん…(泣)」
田中「先生にさっきの聞いてみようね。」
「ん？さっきの？」
田中「麻酔使ってほしいなって、ね？Aちゃん。」
「うん…」
「あ〜、なるほどなるほど。そうだね、痛み出てるって言ってたもんね。表面麻酔してから麻酔しようね。｣
そういうと少しだけ安心したのか、顔をあげてうなずいてくれたAちゃん。
「大丈夫？そろそろ頑張ってみようか。」
A「(ｺｸﾝ)」
「よし、じゃあイス倒すからね〜。」
田中「ふふっ。また力はいっちゃってるよ。ふーっって息吐いてみ？」
樹がリラックスを促してくれてる間に準備をする。
「じゃあ、この前みたいにお口あーんってしてね。そうそう。じゃあ麻酔するね。表面にするから痛くないからね。」
声をかけるとかすかにうなずいてくれているAちゃん。
「効いてきたかな。じゃあ、もう１つ麻酔ね。注射みたいになってるけどさっきの麻酔効いてるから大丈夫だからね。」
そういって麻酔をする。
さっきのが効いてるみたいで痛みを訴えることもない。
「よし、じゃあちょっと効いてくるまで待とうね。椅子上げるね」
田中「Aちゃん、高校で部活とかやってるの？」
A「吹奏楽部…」
「へぇ〜そうなんだ〜！」
田中「楽器何やってるの？」
A「アルトサックスを…」
田中「サックスかぁ〜かっこいいなぁ。」
A「もう少しで定期演奏会で。」
「じゃあ、部活もハードな時期？」
A「そうでふね…ん？」
初めてAちゃんとたわいもない話ができた。
ちょっと慣れてきてくれたかな。
ちょっと話をしていると、麻酔が効いてきたのかしゃべりにくそうになってきた。
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梨杏 - コメントありがとうございます (2022年8月7日 12時) (
レス) @page1 id: 56322ba63e (このIDを非表示/違反報告)
うさ - 感想まちがえました。すみません (2021年3月25日 18時) (レス) id: 57e439da42 (このIDを非表示/違反報告)
うさ - うさみ (2021年3月25日 18時) (レス) id: 57e439da42 (このIDを非表示/違反報告)
ふー - リクエストのお話とても良かったです！そして内定もおめでとうございます(^^)また歯科系のお話書いて欲しいです！これからも無理せずに頑張ってください。応援してます！ (2020年7月6日 15時) (レス) id: 1a3f03aa90 (このIDを非表示/違反報告)
ふー - 大宮沙彩さん» ありがとうございます。楽しみに待たせていただきます(^^) (2020年5月26日 0時) (レス) id: 1a3f03aa90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：大宮沙彩 | 作成日時：2020年5月5日 2時
