5人のお兄ちゃんはお医者さん。

#02 怪我2 ページ2

〜翔サイド〜

今日は朝からAと話せたからやる気チャージできた気がする。

Aは5人にとって自慢の可愛い妹。

潤「翔兄〜、俺車出すけど乗ってく？」

「乗る乗る！」

Aを見送った後、俺たちも出勤の時間になった。
今日は当直だから、Aには会えないなぁー。

潤とたわいもない話をしていたら、俺たちが働く喜多川病院が見えてきた。


「潤、ありがとね。」

潤「はいよ〜(^^)」

そのまま、職場に行くとまた救急の慌ただしい1日が始まる。
今の時期はそんなに流行ってるものはないけど、高熱の人やら怪我した人やらがひっきりなしに運ばれて来る。



その日の夕方、少し搬送が落ち着いてきた頃だった。

N「風山先生、救急搬送の依頼です。
16歳の高校1年生。部活中に接触して頭をぶつけたのと、足首をひねったみたいです。」

「意識は？」

N「今は回復したみたいですけど、失神したということです。バイタルは問題なしです。」

「了解、あと何分？」

N「あと8分です。」

「CTとポータブルの準備しとこうか。」

N「はい、わかりました。」


そうして、患者を待っているとサイレンの音が聞こえてきた。

「よし、行こうか。」


救急車のもとに駆け寄り、中に入っている患者の状況を確かめようとした時、衝撃が襲った。

「えっ…、A…？」

A「しょ、翔兄……？助けて…足が…」

嘘だろ、あんだけ朝楽しく部活のこと喋ってくれてたのに…。

いや、そうじゃない、今はとりあえず早く運び入れないと。

「わかった、足が痛いのね。頭は痛くない？」

A「そんなに…大丈夫。」

ちょっとマシにはなってるのか、でも失神したってぐらいなんだから検査しとかないと。

「とりあえず、CT行きましょうか。」

Aは病院が本当に苦手だけど、今は不安というよりは痛いのを必死でこらえているという感じ。
はぁー、どうか頭だけは何もおこっていませんように。


生田「風山先生、CT異常なしです。脳震盪ですね。」

「あー、よかった。じゃあ、レントゲン撮ってしまおうか。」

生田「わかりました。」

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