事故の怖さ (智×翔) 8 ページ47
雅side
起きて早々、「智にぃの意識が戻った」って聞いて飛び起きた。
智「あ、まさき…」
ニコッと力なく笑った智にぃを見て涙がポロポロ。
雅「…かった…ひぐっ……」
智「んふふ、がんばったね、まさ…」
んーん。
俺は、何もやれてないから…。
だから、実際翔にぃの意識は戻らないし…、
何一つ頑張ったって言えることがない…。
智「しょおは、必ずおきる、から…だいじょぶ。
長男の勘ってやつ…」
これで問題ごとは1つ解決。
翔にぃが起きればもうそれでいいんだよ…。
でも、その願いは虚しく一向に起きる気配がなくて…。
潤「しょ、にぃ?もう、起きてもいいんじゃない?」
みんな待ってるのに…なんで…!?
そんな時に聞かされた事故原因。
運転手の飲酒だって。
雅「しょおにぃ、っ…を、返してっ…」
やせ細った手を握りながら心の中で叫ぶ。
翔にぃの手に涙が次々と落ちるけどそんなこと気にしてられないよ…。
飲酒のせいで、たくさんの命が落とされてさ…。
翔にぃみたいに、未だ意識不明の人もいるんだよ?
そんな無責任なことしちゃダメだよ…。
雅「…また、くる、ね?」
手を離そうとすると、きゅっと少し反応があった…。
雅「しょっ、翔にぃ!?聞こえる!!?」
ゆっくりと開いてきた瞼。
まだ状況は掴めてないけど、一応意識は戻った…。
ドクターを呼べばすぐに駆けつけてきてくれて、
「明日お話聞きましょう」って。
翌日、4人で一緒にICUを覗けばもう目を覚めしてた。
まだ、理解してないみたい…。
すぐに問診が始まったけど、どこも異常なし。
ただ、結構な時間寝てたから体力低下が激しくて…。
しばらくは、退院できないって。
翔「えぇー、俺帰りたいのにー」
智「駄々捏ねないの。ほらほら、ねるねる！(笑)」
翔「背中痛いもん…」
こんなにしゃべれるようになったのも、時間かかったんだよ?
それでも、俺は嬉しいよ…。
また、みんなでワイワイしたりガヤガヤしたりできると思うとワクワクする(笑)
改めて、智にぃと翔にぃの存在の大きさに気付かされた１ヶ月だったかな…。
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作者名：櫻@宮
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/hp/
作成日時：2015年2月2日 7時
