*ARS*お医者さんのにぃは病院嫌い14 (ページ44)

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事故の怖さ (智×翔) 5 ページ44

和side

最近はずっと病室。
ベッドから出ることも億劫で…。

にぃがいなきゃ、僕やってける気しないよ?

もう、半分欝状態で
こんなんじゃダメってわかってるのにね…。

潤はひと足早く調子が戻ってきたいみたい。
いつも病室抜け出しては、智にぃと翔にぃに会いに行ってる。

僕には、今はまだそんな勇気ない…。

・

・

二人がいない今頼れるのは雅にぃだけって思ってたのに
今、目の前には点滴され寝てる姿。

和「…まぁ、に?ねぇ!!まぁーにぃ！」

寝てるってわかってるけど、
これ以上にぃがいなくなるのはやだっ。

必死に呼びかけるんだけどあの笑顔は見せてくれない。

「大丈夫だよ?」「和、泣かないで?」って。
いつもみたいに言ってよ…。

『和くん?そんな泣かなくても大丈夫だよ?
ちょっとね、疲れちゃって寝てるだけ。夕方になれば起きるからね?』

和「智にぃは…?しょぉ、に、は?」

何故かわからないけど、ポロポロ涙が溢れてくる。
こんなこと聞かれたって迷惑なだけなのに…。

『寝てて意識がなくても、大好きな人、大切な人の声は聞こえるんだって。
だからさ、和くんも信じなきゃ』

意識がなくても、声聞こえるの?
だったら、声かけてあげなきゃっ。

僕のこと大好きかわからないけど…
僕は、にぃたち大好きだから。