不幸の連鎖 (雅紀) 9 ページ25
翔side
雅紀がいなくなった……。
そう電話がかかってきたのは早朝。
とりあえず急いで探さないとっ……。
院内は探したらしいからあとは、院外か。
今の雅紀の体力じゃそう遠くまでは行けないはず。
車で病院に向かってる途中前方には倒れてる人…。
もしかして……もしかすると……まさき?
やっぱりそうだ。
翔「まさきっ!!雅紀?聞こえる?」
雅「ﾋｭｰﾋｭｰ…ﾊｯﾊｧｯ……ｹﾎｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…」
翔「もう少し、もう少しだけ頑張れ」
意識は朦朧としていて、俺の声かけに反応する体力は残ってないみたい。
必死に酸素を吸って呼吸してる。
半分チアノーゼになってるから、呼吸困難も時間の問題だ。
翔「今、雅紀見つけた。救急車呼ぶよりは俺の車で行った方が早いからすぐにいく」
和に今の状況を連絡すれば、処置室を空けて救外の入口で待ってるって。
翔「まさきー。だいじょうぶ、大丈夫だからな」
「……ｹﾎｹﾞﾎｯ…ﾊｯﾊｧｯ、ﾋｭｰ、ﾊｧ」
翔「かずっ！！」
和「僕、車止めてくるから、雅にぃ運んどいて！」
運転席をチェンジし、雅紀を抱え処置室へと運ぶ。
待機してたナース達もきびきび行動してくれて、雅紀はすぐに色んな機械に繋がれた。
点滴から、拡張剤をいれその間に心電図。
雅「ｹﾎｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ……しょっ……や、んっ、ｹﾞﾎｯ」
咳が止まらなくて抵抗する力さえない。
翔「うんうん、苦しいな。かずー?昨日、喘息発作起きた?」
和「うん。ごめん……」
翔「大丈夫。怒ってないから、な?」
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作者名：櫻@宮
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/hp/
作成日時：2014年8月4日 22時
