不幸の連鎖 (雅紀) 7 ページ23
和side
今夜は僕が雅にぃをみることになった。
夕食を食べさせるのに相当時間かかっただとか……(笑)
ぐずぐずしてるのをなんとか宥め、
数口は食べさせたんだって。
今は薬を飲ませるのにてこずってる。
和「まさにぃ?飲まなきゃお家帰れないよ?」
雅「………んっ、んーん。じょーぶ」
翔「よしっ、和。帰るか」
和「…ん?」
翔「もう、薬飲まなくても大丈夫なんだもんな?
だったら、一人でも大丈夫だよね?」
雅「………んーん、…め」
じわじわと涙が溜まってきて次第にポロポロと流し始めた。
泣かせるほど怒らなくてもいいのにね〜。
翔にぃは厳しいんだから…。
雅「ﾋｯｸﾋｸｯ……」
和「飲もっか、ね?だいじょーぶ。一緒にいるからね」
一人にしないよ?って伝えてうまく飲ませる。
和「ふふっ。おりこう〜。じゃー寝よっか。翔にぃにおやすみしな?」
雅「しょーに……やすみ…」
翔「おやすみ(笑)」
雅「…した、くる?」
翔「うん。朝一できてあげる」
雅「ふふっ………」
翔「………ねた?」
うーん、うん。
寝たっぽい。
翔「それじゃ、よろしくね。何かあれば連絡ちょうだい」
はーいって返事をすると荷物を持って病室を出ていく。
ちゃんと寝れてたから安心し過ぎてたね。
夜中にせき込む音で目が覚めた。
すぐにナースコールをして応援を頼む。
雅「…ずっ…ｹﾞﾎｯｹﾞﾎﾂ…ｺﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…くるし…っ」
和「ん、苦しいね。もう少しでお薬くるからね。
その間に、もしもしだけさせてね」
雅「やっ、ｹﾞﾎｯｹﾞﾎﾂやめ…ｹﾞﾎﾂ…っ」
手を払ってくるのをなんとか制御し、胸に聴診器を当てる。
肺炎による雑音とは違う音が聞こえる。
これは、喘鳴か……。
ただでさえ高熱なのに、それに加えて喘息なんて辛いね。
数分して来たナースに喘息発作だと伝えるとステロイドと吸入をすぐに持ってきてくれた。
雅「やっ、や、…ｹﾞﾎｯｹﾞﾎﾂ…きらっ……や、め」
うん。嫌いなのは知ってるよ。
でも苦しいでしょ?
これが終われば苦しいのなくなるから、ね?
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作者名：櫻@宮
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/hp/
作成日時：2014年8月4日 22時
