第8話 ページ9
それはまさに、寝耳に水、というか、私にとっては青天の霹靂?とでも言おうか
唐突に告げられた父さんの言葉に驚きで目を見開いた
『白鳥沢…学園??』
「あぁ、父さんと母さんもそこに中学から高校まで通っててな。お前もどうかと思って」
只今リビングには、バラエティのクイズ番組の不正解時の音が流れている。つまりいつも通りの夕食だ
父さんが発した言葉以外は。
『えっ、と、私ここから1番近い、雪ヶ丘中学に通うもんだとばっかり思ってた、んだけど』
詰まりながらも、何とか言葉を返す。けれどそんなのは御構いなしとばかりに、今度は母さんがパンフレットを渡してきた
「白鳥沢学園のパンフレット。Aの学力だったら全然問題なく受かるわ」
「あぁ、送り迎えなら心配するな。父さんの会社に行く途中に学園はあるから」
次々と本人の同意なしに進められる会話に一瞬目眩を覚えた。…これは父さんと母さんの悪い癖だ
『いや、私行くって言ってないよね?』
「願書はもう出したから、受験しなきゃだぞ?」
『いつの間に!?』
「この間証明写真撮ったでしょ?その時にもう出しちゃった」
ええ、ちょっと嘘やろ待てよ!
父さんと母さんの顔を見る、あ、これ確信犯ですね。もうこうなった二人は止められないって、12年ここで生活してきたんだもん分かってる
けどさぁ…
『なんで、そんな勝手に…』
つい責めるような口調になってしまう。けれど、私にだってこのくらい言う権利あるよね?
折角人が原作に関わらないようにしようと思ってたのに…そんなとこに通って、ひょんなことからキャラに関わっちゃったらどうしよう…!
「あのね…」
流石に私に悪いと思ってはいたのか二人は話し出した
曰く、色々な設備が整った環境で学ぶことが出来るのはここら辺では白鳥沢学園が1番だと。私の将来のためにも、進学校だし役に立つのではないかと
言い分を聞いていくと、二人は良かれと思って、完全に善意で進めていたらしい。私も喜ぶと思っていたようだ
話し終える頃に、しょぼんとする二人を見る。ぐ、美男美女のしょぼんの破壊力…!!
『はぁ、…分かった』
「ほんと!?」
「良かった!!」
何度も言うけど、中身はこの二人より年上なんだ。そんな姿見せられたら了承するしか道はない
『(…なんでこうなった……)』
果たして私は原作に関わらずに生きていけるのだろうか…?
そんな疑問が頭を掠めた
無理だとか言うなよ!!!
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なつき(プロフ) - アニオタさん» コメントありがとうございます!好き、と言って頂けてとても嬉しいです。高校はそうです、別に行かせます。寂しい気持ちは正直私もありますが、決めている事なので。 番外編についてはかしこまりました。別のところに載せますね! (2021年3月27日 23時) (レス) id: 2e5549a5b9 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ - そのまま白鳥沢にいるものだと思っていたので、驚きです。それと、この作品の番外編、読んでみたいです。続きの更新も楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年3月25日 18時) (レス) id: 4bb6e8f6df (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ - はじめまして、アニオタです。作品、読ませていただいております。とても面白くて好きです。でも、夢主が高校は白鳥沢じゃないって話を見て、え!?白鳥沢じゃないんだ・・・。じゃあ、何処の高校行くんだろう。と考えちゃいました。少し寂しいです。 (2021年3月25日 18時) (レス) id: 4bb6e8f6df (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - もみじさん» コメントありがとうございます!仲の良いクラスなんですね! (2017年10月14日 18時) (レス) id: 2e5549a5b9 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - やべぇ、うちのクラスめっちゃコミュ力たけぇw1ヶ月したらもう名前呼びだったわw 面白いです! (2017年10月13日 17時) (レス) id: 1e70000bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつき | 作成日時:2016年7月16日 19時