気づいたら赤ちゃんから人生やり直してるんだけど【排球】

第38話 ページ40

「はーい、そんじゃ皆。ドリンク持ったよね？」
「あぁ、持ってる」
『オッケーだよ！』
「よっし、せーの！」


“カンパーイ！！”

その掛け声で、私たちはセットについていた飲み物を一気に飲んだ。Sサイズだからか皆飲むのはっや。私も急いでストローからオレンジジュースを吸い出す

私たちが今、クリスマス会として来ている場所はとあるファーストフード店である


クリスマス会なのにしょぼいとか言わないでよ。私たち中学生だもん。そんなに金もないし、手軽に食べられるお値段として、ここを選んだのだ

「ねーねー、皆はサンタさんに何か頼んだ？」
「サンタさんって、お前まだ信じてるのか？」
「サンタさんのこと信じないとプレゼント貰えないんだよ〜？」
『ふっ、天童君は可愛いね〜』
「でショ！」

話題はもちろんクリスマスのこと。サンタさんといえばうちの親は毎年私が寝てる間に枕元にプレゼントを置いて、次の日に反応を見てくるのだが。恥ずかしいからやめてほしい

明日の朝になればおそらくまた、何か置いてあるんだろうけど


『今年はなにくるかなぁ』
「藤間は何かもらうのか？」
『んー、たぶん。去年はジグソーパズルで、一昨年はマリモだったけど』
「ぶっ！」
「、あはは、藤間ちゃんっ…、個性的だね…！」
『いや毎年くじ引きで決めてるんだって』

私がそう言うと、我慢できないという風に牛島君以外の子達が吹き出した。まぁ確かにその決め方はどうなのって毎年親に突っ込んじゃうけどさ…

あまりにも笑うものだから、私は顔を背けてちょっと拗ねていた。そんなに笑うなよ！私だってマリモもらってポカンと口開けるしかなかったけど地味に育ててるんだからね！


「、育ててる…、ぶはっ！」
『可愛いんだよ以外と！！』
「ふ、ふーん。そう…か、ふっ」
『大平君にまでそんなに笑われると思ってなかった』


私のその言葉で、また皆笑い出した。何だよ。そんなにマリモ面白いか


それからは、何を言っても私のマリモが後を引いて、終始笑われながらクリスマス会が終わった。解せぬ。


************
「そんじゃーねー」
「また明後日な」
『んー、また部活で〜』


ファーストフード店の前で他の5人と別れる。私だけちょうど反対方向だからね。お家が。珍しく風も少ない今日、すれ違うカップル達の彼女達はミニスカートをよく履いていた

寒くないんかな…。若い子は強いよね。スカート短くても平気なんだもん


「あ、あの！」
『ん？』

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