第2話 ページ2
________、も__すぐ__がんばれ___!
遠くから、声が聞こえた。いや、遠くのようで、近くにいるような。なんだろう、水の中みたいな……
え、水の中??
『(っ!?、はぁ?え、まって呼吸できない!!なにこれどういうこと!?)』
気づいた途端苦しくなるもんだから、大変だ。というか、私さっきまで道路歩いてたよね。なにこの水
私は苦しくて、この空間から抜け出したくて思いっきり暴れた
すると、少し先に光が見えた。なぜか分からないけど、私はそこに向かって、一生懸命進んだ
苦しくて、狭くて、変な感じだったけれど、そこに行けばこの苦しみから解放されると、そう思って
『(も、すこし!ぐっ、この!あ、よし今だ!!)』
狭さが緩んだ隙に、私は進んだ、そして頭が出たところで、誰かに引きずり出された
『おんぎゃああああ!!んぎゃあああ!(ありが、えっ、え、)』
お礼を言おうとしたら、泣き声しか出なかった。え?待って。なにこれ?訳もわからず目を白黒させていると、優しそうなおばさんが嬉しそうに笑った
「おめでとうございます!元気な女の子ですよ!」
「っ……、はいっ…!、はぁ、」
は?ゲンキナオンナノコ??
「ゆっくり呼吸して、そう、落ち着いて」
「っ……、は、ふぅ」
「良かったですね、藤間さん。無事に産まれましたよ」
頭に3つどころか10ほどハテナが浮かぶ中、私は体を洗われタオルに包まれた。そして優しそうなおばさんからとても疲れている、超絶美人なお姉さんの腕の中へと移された
目を白黒させたまま、お姉さんを見上げると、女神のように微笑まれて、一筋の涙が私の頰へ落ちてきた。そして、声まで美しい女神は嬉しそうに私に言った
「あなたはA。あなたの名前はAよ。よろしくね、A」
「もうお決めになられてるんですか?」
「えぇ、ふふ、主人が決めていて」
「あらまぁ、お熱いですねぇ」
すこしのからかいを含んだ茶化すような言葉に照れる女神、改め藤間さんとやらは、私の苗字と一緒だった。そして、告げられた名前。それは、私の名前と同じものだった
一応、最後の確認として、目線を動かし、手を見る。するとそこには
『(わー、赤ちゃんみたいな手だなぁ)」
みたいな、ではなく、間違いなく赤ちゃんだった。言葉も話せない。体は小さい。頭は重い。
いや、ね?確かに、人生やり直したいって言ったんだけどさぁ…
『(赤ちゃんからですか!?)』
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なつき(プロフ) - アニオタさん» コメントありがとうございます!好き、と言って頂けてとても嬉しいです。高校はそうです、別に行かせます。寂しい気持ちは正直私もありますが、決めている事なので。 番外編についてはかしこまりました。別のところに載せますね! (2021年3月27日 23時) (レス) id: 2e5549a5b9 (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ - そのまま白鳥沢にいるものだと思っていたので、驚きです。それと、この作品の番外編、読んでみたいです。続きの更新も楽しみにしてます!頑張ってください! (2021年3月25日 18時) (レス) id: 4bb6e8f6df (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ - はじめまして、アニオタです。作品、読ませていただいております。とても面白くて好きです。でも、夢主が高校は白鳥沢じゃないって話を見て、え!?白鳥沢じゃないんだ・・・。じゃあ、何処の高校行くんだろう。と考えちゃいました。少し寂しいです。 (2021年3月25日 18時) (レス) id: 4bb6e8f6df (このIDを非表示/違反報告)
なつき(プロフ) - もみじさん» コメントありがとうございます!仲の良いクラスなんですね! (2017年10月14日 18時) (レス) id: 2e5549a5b9 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - やべぇ、うちのクラスめっちゃコミュ力たけぇw1ヶ月したらもう名前呼びだったわw 面白いです! (2017年10月13日 17時) (レス) id: 1e70000bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なつき | 作成日時:2016年7月16日 19時