計画的ウエディング2

全部壊れろ ページ33

〜玲於 side〜



Aが忙しくなるからまた別日に飲みに行こうっていう連絡が来て


多分、Aなりの気遣いだったんだろうなって思ったから


分かったよって返信した







玲於:「さみーし帰るかぁ」






いや、待てよ。

もしずっとAを待ってたら俺めっちゃかっこよくない？


Aキュンキュンするんじゃね？


よーし、帰ったフリしてどっかで待ってよーっと






…そこから、約2時間


さすがに遅い

まじで帰ろうかな

なんか待ってても意味ない気がしてきた


しかもAは俺が帰ったと思ってるから俺に気付かないで反対側から出て帰るかも


あーダメだ

デメリットしかねえ



やっぱ帰ろ。



そう思って、車に乗り込んだ途端、Aの姿が見えた






玲於:「あ！ジャストタイミング！！」






すぐにエンジンをかけて、Aの方向に車を走らせる

窓を開けて話しかけようとした時に、脇道に入っちゃって






玲於:「おい…この道車で通んねえよ…」






めちゃくちゃ離れた場所に駐車場を見つけて車を停めた


そこから30分くらい走って、やっとAの入った路地に着いた

てか、もう居ないんじゃね…

なんて思っていたら







玲於:「亜嵐…くん？」







え、嘘だろ？なんで、だって、A今日は遅くなるからって俺の誘い断ったのに


亜嵐くんと飲んでたってこと？


俺、また亜嵐くんに大事な人取られたの？

また…？



俺、そんなに亜嵐くんより魅力ないかな


不器用なりに、結構Aに愛情表現してたんだけどな



それを簡単に亜嵐くんが追い越したってことか


…そっか




俺って結局、ひとりってことね



なんかもう、どうでもいいや



もう全部壊れろ


もう全部なくなってしまえ







玲於:「何してんの？」







俺の冷たい視線と、冷たい言葉で

言葉に詰まって困った表情をするA









A:「誤解だよ…」







分かんねえよ


もう何を信じたらいいのか

Aは純粋だから、俺の勘違いかもしれねえけど



亜嵐くんと一緒にいるところ見ちゃったから

もう冷静になれねえよ…




大好きだから








大好きだけど…









玲於:「おやすみ」


A:「玲於くん待って…！」









大好きだから、冷静になれなくて



冷たく当たっちゃう自分がいる





だけどごめん


おれ、もう




…好きでい続ける自信が無い









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