かくれんぼ２

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北人side




壱馬:「北人ー。いっぱいプレゼントが届いてる」


『壱馬くんにも沢山あるよ』





めでたく俺はTHE RAMPAGEというグループで

メジャーデビューを果たした



デビューシングルも一発目にしてはなかなか売れてくれて


今日は全国各地を回るリリースイベントだった



ありがたいことに、ファンの皆さんからたくさんのプレゼントを貰って


手紙を書いてくれたり、フェルト作ってくれたり



最近の若者は手先が器用だなあなんて感心してたり







『うわ。すごい高そう。』





俺の目に入ったのは、高そうな北斗七星のネックレスと、そこに添えられてあった手紙。


なんか、すごく本格的



もらった手紙はちゃんと全部読んでるけど


これはいろんな意味で気になる



だってこのネックレス


ずっと欲しいって思ってたものだったから






壱馬:「うっわ。そのネックレスってブランドものじゃん」


『これさ、ずっと俺が欲しいって思ってたもの』


壱馬:「え！？ファンの人がそんなものを買ってくれたの！？」


『いや、これ、欲しいなんてファンの前でもメンバーの前でも言ったことない』


壱馬:「この人スゲーな」


『…手紙、読んでみようかな』






封筒から重ねられた3枚の紙を取り出す


ストーカーとかじゃないよな？





一通り読んで


普通の人とは違うって。それが第一印象だった


だって、大好きです！とか、応援してます！とか、そうじゃなくて、


もっと重いっていうか、俺の知り合いじゃないかなって思った



なんで俺、この人のこと知らないんだろう？


ファンよりもっと身近なはずなのに









『ねえ、壱馬くん。俺って大学時代の時に恋人いなかったっけ？』


壱馬:「ん？…あ、いたいたいた！いたけど…名前なんだっけ？」


『顔も思い出せないんだけど』








でも俺は、その人のことが大好きだった




そんな気がする




とりあえずこのネックレスは、大好きな人からの贈り物っていうことにしておこう





だってきっとそうだから






大事にしないと


大好きな人からもらった大切なものだから









Aから貰ったものだから。






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