かくれんぼ２

離れていかないで ページ43

ふたりでぼーっと過ごしてた



時間はどんどん過ぎていって

気付けばもう夜の7時



あと…5時間か…。



やだ。もう大事なものを失いたくないよ

あと5時間だなんて考えたくないよ…









北人:「A」


『北人くん…』


北人:「そろそろ行かないと」


『やっぱり嫌だ。一生のお願い。私に触れて？』


北人:「それは出来ないって分かってるでしょ？それにもう時間はないから」


『なんで…ふたりで生きられないの……』


北人:「…そういう運命なんだよ」


『そんな運命、私が変える』


北人:「運命はどう頑張っても変えられない。だってもう決まっている事だから」


『やだ。私、北人くんがいないと…』


北人:「大丈夫。すごく残酷で、仲間の命をたくさん奪った最悪なゲームだったけど、Aは、俺がいなくても平気なくらい強くなってた」


『それは違う。北人くんがいてくれたから…』


北人:「大丈夫だよ。俺がそばにいなくても、きっとAはひとりで成長できるから」


『そんなの無理だよ…』


北人:「…俺がちゃんと見守ってるから」


『隣にいてほしい。私のそばで見守っていて？』


北人:「それは…無理かもしれないな」









無理だなんて言わないで


私から離れていかないで




北人くん…






精神的なショックと、体力的疲労で


私の体はボロボロで




カクンッと体の力は一気に抜けて


そのまま意識が遠のいていった






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