かくれんぼ２

今から会いに ページ31

龍友side



亜嵐:「…助けてくれてありがとう。」






頑張って引き上げようとした


仲間を助けるために



でもダメだった



自分が鬼であることを忘れてた俺は


安易に亜嵐くんに触れてしまった









『あ…うそやろ…』


亜嵐:「りゅ…とくんは、悪く…ない…自分を…責めな…」


『…亜嵐くん？おい！？』


亜嵐:「…」


『こんなの……』








亜嵐くんが言ってたことがようやくわかった



どっちにしろ助からない



亜嵐くんは、どっちにしろ俺が助かるように仕掛けたんだ


飛び降りた時に

手を差し伸べてくれる。



きっと俺の行動範囲は読めていた









『亜嵐…くん…っ！』






最後まで力を振り絞ったけど


引き上げることが出来ず


そのまま亜嵐くんの手が離れていって



亜嵐くんは、下へ下へと落ちていった



もうこれで、本当に一人ぼっち。




こんな状況で生きていこうなんて思わない


みんなに会いたいよ…








『涼太、亜嵐くん、メンさん、玲於、裕太くん、隼……』








今から会いに行くから


待っててな。






亜嵐くんが飛び降りようとした窓と同じ場所に足をかけた



死に恐怖を感じない


むしろ、みんなに会えるって考えたら、気が楽になった




会えたら、またみんなで…







『バカみたいに騒ごうな』









目を閉じて、ゆっくりと体が前のめりになって




そのまま




落ちていった






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