優しさと良心は捨てて ページ5
〜北人side〜
1セット目のゲームが終わった
現時点では、まだ誰も捕まえてなくて
このゲーム自体、ただのお遊びだと思ってた
教室に戻る途中で、壱馬くんに会って、一緒に教室に入って
目の前に広がった景色は、かくれんぼを始める前とは全然違ってた
泣く人、混乱してる人、呆然として目の前の状況を理解出来てない人
Aは大丈夫かな。
通知はなかったから、捕まってないはずだけど…
A:「さーちゃんって、ほんとに死んじゃったのかな?」
杏奈:「いやぁ…ゲームの中だけだよ」
…よかったぁー。
生きてる。ちゃんと目の前にいる
『はぁ…よかった』
壱馬:「どした?」
『いや…』
壱馬:「あー。分かった。Aちゃんだ。ほんとに好きだよね。笑」
『まあ…はい笑』
俺は鬼で、Aは逃走者
チームは敵同士になるけど、でも絶対Aだけは何があっても守ってみせる
…他の誰かを犠牲にしてでも
A:「北人くん!誰か捕まえた?」
『いや、誰も』
A:「そっか。」
俺とAが話してる隣でずっと震えてる陸くん
…どうしたんだろう
『…陸くん?』
陸:「…した」
A:「え?」
陸:「殺した。俺が…俺が翔吾を殺した…」
『殺したって…』
陸:「少し触れただけで、目の前にいた翔吾の首輪が締まって……苦しんで、そのまま…」
A:「…陸くんは悪くないよ。私達はこのゲームをやらされてる被害者だから…」
陸くんが嘘ついてるようには見えない
てことは…
かくれんぼは、殺し合いのゲームだってこと
だから、俺は次に誰かを捕まえないと死ぬし、捕まえた相手は死ぬ…
仲間同士の殺し合いなんて、想像しただけで鳥肌が立つ
A:「北人くん。…2セット目が始まったら、私を捕まえて」
『え…いや、そんなこと出来ない…。』
A:「だって、北人くん死んじゃうよ?」
『…死なないよ。』
出来れば、仲間を殺したくない
でも、Aを置いて死ぬわけにもいかない
…ここは、優しさと良心を捨てなきゃいけないんだ
・
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あらこもり - 豚野郎の方が私は多い笑デブぅぅぅぅぅだから笑笑 (2017年6月23日 19時) (レス) id: 08e1534ff2 (このIDを非表示/違反報告)
こもりん(プロフ) - あらこもりさん» ほとんど黒髪や笑 (2017年6月22日 21時) (レス) id: c137379bdb (このIDを非表示/違反報告)
あらこもり - 黒髪なんだもん笑豚野郎でもあるけど笑笑 (2017年6月22日 21時) (レス) id: 08e1534ff2 (このIDを非表示/違反報告)
こもりん(プロフ) - 唯愛さん» コメントありがとうございます!更新おそくて本当に申し訳ないです。読み続けてくれると嬉しいです! (2017年6月21日 20時) (レス) id: c137379bdb (このIDを非表示/違反報告)
こもりん(プロフ) - あらこもりさん» 黒髪笑笑 ご丁寧にありがとう笑 (2017年6月21日 20時) (レス) id: c137379bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こもりん | 作成日時:2017年4月3日 15時