海とマーメイド

巻き込みたくない ページ10

一日遊園地で遊んで、そろそろ閉園時間になった。



ほとんど、しゅうくんとみことちゃんの二人が一緒に行動してて


その後で、私と登坂くんが無言で歩いてるって感じ




なんか、みことちゃんとしゅうくん、いい感じだな…









「じゃあ、登坂くんとみことちゃん、また明日ねー」


〈しゅうくんと、えっと…あ、Aちゃんバイバイ！〉


『バイバイ』









帰り道は、私としゅうくん、みことちゃんと登坂くんで別々に帰る


これが、普通なんだけどね。









「今日楽しかったわー笑」


『ホント。楽しかった』


「どう？登坂くん。仲良くなれそう？」


『…分かんないや。ちょっと不思議な人』


「俺はね、みことちゃんとめっちゃ距離縮めたよ笑」


『そっか。』









やめてよ。距離縮めたなんて。


私の立場がなくなるじゃん。



たとえ、しゅうくんに恋愛感情がないとしても、向こうはあるかもしれない。



しゅうくんかっこいいもん。優しいもん。だから、みんな好きになっちゃうよ。









「じゃあ、ここで。」


『しゅうくんまたね』


「あ。あのさ、またダブルデートやってもいい？」









そんなの…イヤだよ。









『いいよ。また、あのメンバーで遊びに行こっ』


「よっしゃ！じゃあ、また明日！」









笑顔で手を振るしゅうくんに、私も無理やり口角を上げて手を振り返す


こんな関係のままじゃ嫌だよ。



こんな曖昧の気持ちのまま、しゅうくんと一緒にいれない。


みことちゃんのこと、どう思ってるのか勇気を出して聞いてみないと。









＿プルルルルル＿プルルルルル









『もしもし』


さく:「どうだった？ダブルデート」


『さくちゃん…』


さく:「…また辛いことあった？」


『…うん。恋愛って苦しい。』









さくちゃんは電話越しに、明日学校で聞くね。って言って


その後は沈黙が続いた



私の事情でさくちゃんを悩ませたくないな


これ以上巻き込みたくない









『って言うのは嘘で、すっごく楽しかった！』


さく:「もう！ビックリさせないでよー笑」


『しゅうくんね、ちゃんと私の事好きだった』


さく:「よかったじゃん」









その後もちょっとだけ話して、電話を切った。



もう誰にも迷惑はかけたくない。



自分のことは、自分だけでなんとかしないと

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